しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

人生に彩を添えてもらった曲

古関裕而~流行作曲家と激動の昭和」(刑部芳則著:中公新書)を読了しました。


小学生の頃、映画館で聴いた「モスラの歌」、

テレビから流れていた東京五輪行進曲「オリンピック・マーチ」、

大学生の頃、神宮球場で肩を組んで歌った母校の応援歌「紺碧の空」、

そして、「夏の甲子園」に欠かせない「栄冠は君に輝く」や

我が阪神タイガースの応援歌「六甲おろし」‥‥。

いずれも私の人生に彩りを添えてもらった曲です。


戦時歌謡、流行歌、スポーツ音楽と、数々の名曲を残された古関さんですが、

世間に支持されるヒット曲が生まれるまで、苦悩した日々を過ごされたことを、

本書を読んで初めて知りました。

「人に歴史あり」と言いますが、古関さんの人生は、「昭和史」そのものだと思いました。


最後に、本書で特に印象に残った古関さんの次の言葉を、この日記に書き残しておきます。

『私には私自身の日本全国音楽地図がある。

 無数の山、また数え尽くせないほどの幾筋の川、そして湖沼も。

 町や昔ながらの村もある。人もいる。祭りもある。

 それらを思い浮かべただけでも、私は音楽で満たされる。

 日本列島そのものが、音楽になって響いてくる。 ~ (中略) ~

 情景をしっかり思い浮かべさえすれば、私は新しい音楽が開けるのだ。

 これこそが、この道一筋に歩んできた私に与えられた特権ではないかと思う。』