しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

報道・ニュース

「主権」という危うい言葉

今月8日の朝日新聞「異論のススメ」は、保守の論客、 佐伯啓思・京都大学名誉教授の『「主権者教育」という前に』でした。 今年は、投票権年齢の引き下げがあり、憲法公布70年にあたり、 また、次の参院選で憲法改正が論議される可能性もあることから、 …

一人で歩くということ

今日は成人の日です。毎年、この日の朝刊を開けるのを楽しみにしています。 どうしてかというと、サントリーウイスキーの広告に、 伊集院静さんの、味わい深いエッセイが掲載されているからです。 今年のタイトルは「一人で歩きなさい」。 このエッセイで「…

格差は日本経済の大敵

日経新聞「経済教室」では、 今月4日から、「分断危機を超えて」の連載が始まりました。 第1回目は、吉川洋・東京大学教授の『格差拡大、価値創造奪う』でした。 この論考で吉川教授は、 いつの時代、どこの国でも、度を越した格差は、 社会にとって極めて…

「寒の入り」の雑感

今日6日は、二十四節気の「小寒」です。 今日から「寒の入り」なのに、とてもそのようには思えない季節感があります。 ただ、我が家のヤマモミジは正直者なのか、紅くなった葉っぱをすっかり落として、 ほぼ丸裸の状態で寒さの本番を迎えることになりました…

貧困の連鎖を止めるには

『そもそも現代日本で、精いっぱい働いても、 子どもに十分に食べさせてあげられない労働者がいるという現実を どう受け止めればよいのか。 義務教育はすべての子どもに、自立するための最低限の教育を保障するはずなのに、 なぜ日本の公教育は九九ができな…

積読本がまた増えそう

今日から官公庁は仕事始めです。私は今朝、午前4時前に目が覚めました。 もう一寝入りすると遅刻してしまいそうなので、 そのまま寝床でウトウトしていました。小心者は困ったものです…。 それはさておき、この日記も久しぶりに「固め」の話題にしたいと思…

私も老い、時代は変わった?

お正月の三箇日も今日で終わり、明日4日は仕事始めです。 今年のお正月は、とても暖かいお正月でした。 特に今日は、一月とは思えないような暖かさでした。 さて、今日の愛媛新聞に、直木賞作家・佐藤愛子さんの、 「お正月」という年始エッセーが掲載され…

さらに精進を

正月2日は「うす曇り」だったけれど、気温は暖かく穏やかな一日となりました。 9連休という長いお休みも、あと一日となりました。 そろそろ気持ちを仕事モードに切り替えなければなりません…。 さて、昨日元旦から、日経新聞では、 作詞・作曲家である小椋…

男7人女7人物語

昨日は、昔の職場の同僚が、 早々と私の定年退職に伴う「壮行会」を開催してくれました。 私を含め、男7人女7人の愉快なメンバーです。 このメンバーと過ごした2年間は、公私ともに楽しい2年間でした。 公私の「私」に関しては、山によく誘ってもらいま…

古代史から現代を読む

今月20日の日経新聞「日曜に考える」に、 ローマ在住で最新作『ギリシア人の物語1』の刊行に合わせて帰国した 作家の塩野七生さんに、インタビューした記事が掲載されていました。 世界が直面する問題への見方や政治リーダーの条件について、 塩野さんら…

物への執着を断つ

モノを必要最小限に減らす「最小限主義者」のことを 「ミニマリスト」と呼ぶそうです。 一昨日22日の日経新聞「キァリアアップ」欄では、 ワニブックスの編集者で「ぼくたちに、もうモノは必要ない。」の著者でもある、 ミニマリスト・佐々木典士さんの実…

一言添えた年賀状

昨日22日は、二十四節気の「冬至」でした。 この日から日が伸び始めるとのことで、 それを聞くだけで気持ちまで前向きになりそうです。 ただ、今日はあいにく朝から冷たい雨が降り続きました。 そのため、今日は今年来た年賀状を整理し、 来年の年賀状の宛…

含蓄に富んだフレーズ

今月19日の日経新聞「春秋」で、 心理学者で文化庁長官も務め、8年前に物故した河合隼雄さんの 『こころの処方箋』(新潮社)という本が、次のように紹介されていました。 『わかりやすい言葉で、人の心のあやを説き明かした。 著書に触れると、ぽんと膝を…

逆説的なインフレ誘発策

よく分かりませんが、今日18日に日銀が決めた 上場投資信託(ETF)を買い入れる枠を、 年3000億円新設するという量的・質的金融緩和の補完措置は、 日経平均株価の乱高下にみられるように、市場の評価は芳しくなかったようです。 今述べた出来事に関連…

引き継がれる志

昨日16日の朝日新聞「天声人語」を読んで、今日17日が、名コラムニスト・深代惇郎さんの没後40年の命日であることを知りました。 コラムによると、1970年代に天声人語を担当した深代さんには、根強いファンが今も多く、その筆づかいを懐かしむ便り…

黒か白、どっちが正しいの?

昨日に引き続いて、私の頭が混乱している話題をとりあげます。 今月10日の日経新聞電子版「日銀ウォッチ」は、『2人の審議委員、白川時代に回帰?』というタイトルの記事でした。 記事によると、木内登英、佐藤健裕という日銀の2人の審議委員が今月の講…

人格・感情・言葉の力

今月9日の日経新聞「大学」欄には、「社会で役立つコミュニケーション術」について、パックンの愛称で知られるタレントで、 日米の文化や生活の違いにも詳しく、東京工業大学で講師の経験も持つパトリック・ハーラン氏のお話が掲載されていました。 まず、…

二人の文豪の名作

今月9日は「漱石忌」、夏目漱石が亡くなってから「百回忌」に当たるそうです。 そのせいかどうか分かりませんが、夏目漱石とその門下生の芥川龍之介のことが 今月9日の朝日新聞「天声人語」と日経新聞「春秋」に掲載されていて、 それぞれ興味深く読みまし…

読書に没頭できる時期

今月8日の日経新聞「キャリアアップ」欄には、 『入社まで本を読んで』という記事が掲載されていました。 学生の就職人気ランキングで上位入りする3社の人事担当部長に、 社会人デビューまでの4カ月弱の間、何をしておいてほしいかを 内定者に聞いたとこ…

逆走する近代

金星探査機「あかつき」が、 金星を回る軌道への投入に成功したというニュースに接し、 「再チャレンジの意義」というか、 「努力はいつか報われる」という、浪花節のような感動に浸りながら、 今日はこの日記を書いています。 さて、今月7日の日経新聞「核…

そこにないもの、そこにあるもの

昨日7日の朝日新聞「折々のことば」では、 京都生まれの経済学者・大竹文雄さんの言葉が紹介されていました。 『まちの人が求めるのは、そこにないもの。 よその人が求めるのは、そこにあるもの。』 この言葉について、鷲田清一さんが、次のように解説され…

脈々と受け継がれるもの

昨日のこの日記で、安岡正篤先生の言葉を引用したところ、 タイミングよく、今日7日の日経新聞「文化」欄に、 安岡先生のお孫さんである安岡定子さんが寄稿されていました。 記事によると、定子さんは、京都のお寺で、子どもたちやその保護者を対象に、 寸…

学問は荷物にならない

日経新聞では、 奥田務・J・フロントリテイリング相談役の「私の履歴書」が連載中です。 第5回目のタイトルは、 『読書好き 広い世界知る~自主重視の教育、仕事観の礎 』でした。 奥田さんが読書を好きになったのは小学生の頃とのことで、 記事には次のよ…

内部留保と合成の誤謬

企業の内部留保をめぐる昨今の議論に関して、 今日4日の日経新聞「大機小機」には、 『解せない内部留保課税論』と題して、反論のコラムが掲載されていました。 コラムの主張は、 「そもそも内部留保課税は二重課税だという意味で問題だが、 設備投資などの…

老後の楽しみの一つに

昨日2日の朝日新聞「折々のことば」を、この日記に書き残しておこうと思います。 その言葉とは、柳家小満んさんの 『富士山はいきなり高いんじゃなくて、裾野が広いから高いんだよね。』 この言葉について、鷲田清一さんの次のような、味のある解説がありま…

新たな帝国主義

先月24日に起きた、トルコ軍機によるロシア軍機撃墜事件について、 池上彰さんの『大岡山通信 今若者たちへ』の解説が勉強になりました。 池上さんによると、「当時、ロシア軍機は、 シリア領内のトルコ系トルクメン人の反政府勢力を空爆していて、 トルコ…

苦難というバックボーン

先日の原節子さんに続き、今日1日の全国新聞の一面コラムはすべて、 93歳でお亡くなりになった、漫画家・水木しげるさんを悼む記事でした。 子どもの頃、「ゲゲゲの鬼太郎」を漫画やテレビで楽しみました。 鬼太郎、ねずみ男、目玉おやじ、そして♪ゲ、ゲ…

最後のリスク・マネジメント

日経新聞に連載中だった 洋画家・絹谷幸二さんの「私の履歴書」は、今日30日が最終回でした。 その最終回のタイトルは、 『芸術と人生~美しいものは命を守る 絵空事の力信じ、これからも』。 タイトルにふさわしく、洋画家としての人生訓にあふれた内容で…

遠景となる昭和

こんなことは珍しいのではないでしょうか? 今日27日の全国新聞の一面コラムは、 すべて女優・原節子さんのご逝去を悼むものでした。 42歳で映画界から身を引き、95歳でお亡くなりになったとのことですから、 原さんが出演された映画を一度も観たこと…

分断よりも一つに

今日は、終日どんよりとした天気でした。 普段なにげなく使う「どんより」という言葉を辞書で調べてみると、 「雲が低く垂れこめて空が暗いこと」という意味でした。 今日がまさにぴったりと当てはまりますが、そのうっとうしい天気のなかで、 ひときわ鮮や…