しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

論文・レポート・論考・論評

暗く長いトンネルの出口が、 ようやく見えてきた

みずほリサーチ&テクノロジーズから、「ワクチン接種加速の経済効果」というタイトルのレポートが公表されています。まだ、その全文に目を通していませんが、冒頭のサマリーには、次のようなことが書かれていました。 ・ 新型コロナワクチンの接種ペースが…

「死者との別れの儀式」を考える

昨日の愛媛新聞「現論」に、ノンフィクション作家の保阪正康さんが、『コロナ禍と葬儀~儀式変容 私流の別れを』というタイトルの論評を寄稿されていました。論評の冒頭で、保阪さんは、次のようなことを述べられていました。 『私自身の老いの故もあるのだ…

私は「高齢者」?

政府は今日11日の閣議で、2021年版の高齢社会白書を決定したそうです。時事通信社の速報記事には、次のようなことが書かれていました。 『政府は11日の閣議で、2021年版の高齢社会白書を決定した。 60歳以上への調査で、家族以外の親しい友人…

コロナ対策と集合知

今日の日経新聞オピニオン欄「核心」に、藤井彰夫・論説委員長の執筆による「経済学者のコロナとの闘い~社会実装へ英知結集を」というタイトルの論評が掲載されていて、読んで大変勉強になりました。論評の後半には、次のようなことが書かれていました。 『…

国家の劣化から脱却するには

昨日の日経新聞オピニオン欄「核心」の、芹川洋一・論説フェロー執筆による『なぜコロナに敗れたのか~「緩くバラバラ呑気」に原因』というタイトルの論評が、大変勉強になりました。 芹川さんは、政治学者・丸山真男が、昔からずっと底に流れている日本人の…

デジタル化の落とし穴

今日の愛媛新聞「現論」に、佐伯啓思・京大名誉教授が、「デジタル化の落とし穴~期待が奪う精神的健康」という論評を寄稿されていました。 『‥‥ところで、昨年来「スマホ脳」(新潮新書)という本が評判になっている。 スウェーデンの精神科医アンデシュ・…

教訓を活かして脅威に備える

昨日付で国立国会図書館のHPで公表された「新興感染症の流行と対策~新型インフルエンザ等への対応を振り返る~ 」というレポートが大変勉強になりました。なかでも、2009年に起きた「新型インフルエンザ(A/H1N1)」についての、例えば、次のような各…

日米の「保守主義」を考える

佐伯啓思・京都大学名誉教授が、今月1日の産経新聞「正論」に寄稿されていた「トランプ氏退陣と保守思想の変容」というタイトルの論評が、「アメリカ保守主義」の思想を理解するうえで、大変勉強になりました。 『‥‥戦後アメリカの保守主義を最初に主導した…

不都合な真実

昨日の「溜池通信・不規則発言」で、「かんべえ」さんが、「コロナ下の日本経済における不都合な真実」という題で、次のようなことを書かれていました。ただし、ご本人曰く、「たぶんこうなんじゃないかなあ、という仮説段階」とのことでした。 ・10万円の…

政策の検証・評価の大切さ

今月11日に、国立国会図書館が、「目で見るアベノミクスの成果と課題」というレポートを公表しています。レポートの要点は、次の三つにまとめられていました。 ①アベノミクス期の景気回復は、71 か月間の長期に及び、円安・株高の下で雇用の改善が進展し…

「アベノミクス」の総括

巷では、シンクタンクによる「アベノミクス」の総括に関するレポートが散見されるようになりました。そのようなレポートの中でも、今月4日付けの「溜池通信vol.698」が大変勉強になりました。このレポートの中で、「かんべえ」さんは、次のように述べられて…

歴史をよく知る

「web中公新書」で連載が続いている猪木武徳・大阪大学名誉教授執筆の「経済社会の学び方」、その第13回目は、『歴史は重要だ(History Matters)ということ①~「日本的雇用慣行」を問い直す』というタイトルで、次のようなことが書かれていました。 『…

知の社会への提供

お盆を控え、お墓にお供えするシキビを買い求めるため、今朝、開店直後の産直市に行きました。すると、同じようにシキビを買い求めるお客さんの長蛇の列‥‥。皆、考えることは同じなのですね。買い物を終えた後は、シキビを持ってそのままお墓に直行です。 お…

物事の価値を問い直す

今日の日経新聞「経済教室」に掲載された、猪木武徳・大阪大学名誉教授の執筆による、「相互理解・連携の衰弱一段と~アフターコロナを探る』という論考が勉強になりました。 『‥‥われわれには正確かつ厳密には知り得ないことがある、 という当たり前の事実…

次に生かす

日本経済研究所のHPに掲載された、田中秀明・明治大学教授執筆による「歴史に学ばない骨太の方針」というタイトルの次のような内容の論評を興味深く読みました。 ・過去20年間、歴代内閣は「e-Japan戦略」のような電子政府推進の看板を掲げてきた。 莫大…

優れたリーダーを測る基準

今日の日経新聞「経済論壇から」の、「コロナで問われる政治の真価」というタイトルの記事が勉強になりました。今回、土居丈朗・慶大教授が取り上げられた論考のうち、特に印章に残ったのは、次のような記述でした。 『早稲田大学教授の河野勝氏(Voice8月…

「抵抗勢力」との闘い

今日から二十四節気の「大暑」です。「こよみのページ」には、「最も暑い頃という意味であるが実際はもう少し後か。夏の土用の時期。学校は夏休みに入り、空には雲の峰が高々とそびえるようになる。」との解説がありますが、今日も松前小学校の皆さんが登校…

またひとつ勉強になりました。

国立国会図書館発刊「調査と情報」の「コロナショックと財政・金融政策」というタイトルのレポートを読みました。レポートでは、質問を「小見出し」にして、「コロナショックの概要」を解説していました。具体的には、次のような内容で‥‥。 「3 当面の有効…

願望と信条が支離滅裂な私

参議院HPの調査室作成資料「立法と調査(第425号)」に掲載された『「成長の限界」再考~ 資本主義の後に来るもの~』というタイトルの論考が、示唆に富む内容が満載で、大変勉強になりました。そのなかでも、私の印象に残ったのは、「4.資本主義後の世界(…

勉強になったレポート

昨日7日に公表された国立国会図書館の立法調査資料「新型コロナウイルス感染症と経済対策~令和2年度第2次補正予算まで」というタイトルのレポートが大変勉強になりました。 この数か月、世の中の動きが目まぐるしく、いつどんなことがあったのか忘れがち…

「自由」をめぐる困難な問い

先月30日に産経新聞電子版「正論」に掲載された、先崎彰容(せんざきあきなか)・日本大学教授の執筆による『コロナ禍と「自由」をめぐる問い』というタイトルの、次のような論評を読んで、深く考えるところがありました。長くなりますが、とても大切なこと…

公共データ共有の必要性

原田亮介・日経新聞論説主幹のニューズレター「NIKKEI Briefing」を読んで、大いに納得するところがありました。今日のメール配信記事は、「デジタル臨調という夢想」というタイトルで、そこでは次のようなことが書かれていました。 『‥‥政府がIT戦略会議…

知の自立の必要性

PHP総合研究所のHPに、中西寛・京都大学法学研究科教授の執筆による「世界が迎える大転換と日本の課題」というタイトルの論評が掲載されていました。自分で大切だと思う箇所を、次のとおり抜き出してみました。 ・日本はグローバリゼーションに一定範囲…

再び「日本型組織」の問題点を考える

今月5日付けの「溜池通信vol.692」の特集記事は、「コロナ第2ステージ」への論点整理」というタイトルの記事でした。このなかで、「かんべえ」さんは、「日本型組織にありがちなパターン」という見出しで、次のようなことを述べられていました。 『本誌5…

「スキニー・ガール(痩せた少女)」の日本

久しぶりに、雪斎先生こと、櫻田淳・東洋学園大学教授の、切れ味鋭い論評を拝読しました。一昨日、産経新聞「正論」に掲載された『コロナ‥知識と経験を人類蓄積に』というタイトルの論評のことです。 『‥‥いわゆる、「日本モデル」によるウイルス禍対応への…

日本型雇用の問題を考える

一昨日25日の日経新聞「経済教室」に掲載された、小熊英二・慶応義塾大学教授の執筆による「企業越えた人材評価基準を 日本型雇用改革の論点」という論考が勉強になりました。小熊教授は、日本型雇用の根本問題は、「人材に対する客観的な評価基準がないこ…

出口はどこに

最近の自分の日記を読み返してみると、「新型コロナウイルス」の話題ばかりです。それだけ「見えない恐怖」に、日々怯えている自分を自覚しつつ、自分を取り巻く世の中の動きはどうだったのか、自分はどんな気持ちを抱いていたのかを、記録・記憶しておくこ…

改めて名著「失敗の本質」に学ぶ

今月8日付けの「溜池通信vol.690」の特集は、『コロナ対策に見る「失敗の本質」』 というタイトルで、示唆に富む内容が盛りだくさんのレポートでした。「かんべえ」さんは、政府の機能不全ぶりについて、名著「失敗の本質~日本軍の組織的研究」(中公文庫)…

他者への想像力

一昨日のこの日記で、朝日新聞一面コラム「折々のことば」に掲載された教育学者・苅谷剛彦さんの『英語で「セルフ・レスポンシビリティー」という言い方は普通しません。「レスポンシビリティー」だけで十分だからです。』という言葉と、その言葉に対する鷲…

社会の形を変えるもの

日経新聞電子版10周年特別企画の「#GO2030」、今日20日は、姜尚中・東京大学名誉教授が、「地域コミュニティが見直される」というタイトルで、2030年の世界の姿について、次のようなことを述べられていました。 『新型コロナウイルスの発現が…