しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

リスクにご用心

今月8日の「かんべえ」さんの「不規則発言」では、
ユーラシア・グループの「世界のリスク、トップ10」について書かれていました。
また、日経電子版の「豊島逸夫の金のつぶやき」でも、
このことについて詳しい解説がなされています。

トップ10を順に並べてみると、次のようになります。
(1) 新興国 (2) 中国の情報社会 (3) アラブの「夏」 (4) 米国
(5) JIBs(ジャパン、イスラエル、イギリス) (6) 欧州 (7) アジアの地政学的問題
(8) イラン (9) インド (10)南ア

この中で、「かんべえ」さんと豊島さんのお二人が、
そろって特筆しているのが第5位の「JIBs」で、それぞれ次のように述べられています。

まずは、「かんべえ」さんから…。
『これら3か国は、今年はとっても不幸なのである。
 中国が台頭し(日本はダメ)、中東は混乱し(イスラエルはダメ)、
 そして欧州は泥沼である(英国がダメ)。
 これら3か国は、すべてアメリカと特殊な関係があるのだけれど、
 それが今では通じなくなっているのである。
 そして中国はますます荒れ狂って日本が困り、
 アラブは春どころか「夏」を迎えてイスラエルは悩み、
 欧州圏の結束が強化されて英国は途方に暮れるのである。』

次に、豊島さん……。
『この3か国は親米国であるが、米国にとっての重要性は薄れつつある。
 にもかかわらず中国、中東、経済危機の欧州の隣に位置する国々で、
 地政学的リスクにさらされている。
 しかも、その地政学的問題に対して建設的な役割を果たせず、
 国内問題により対応できずにいる。
 日中領土問題に有効な解決策が見いだせない。
 イスラエルは中東のあらゆる火薬庫に接している。
 英国は欧州諸国の連帯から取り残されている。』

どうやらお二人とも同じようなお見立てのようで……。
ところで、この記事を読んで、サラリーマンの世界でも、
「ソリ」の合わない人と職場で席が隣り合わせになるという、
ある意味「地政学的問題」が多々あることに気づきます。
ただし、こちらのリスクは、
定期的な人事異動で解消されるので、我慢のしようがありますが、
国と国の場合は、お互いに異動はできませんから、そういう訳にはいきません。

リスクは予想できるけれども、これを回避するのは大変難しい作業です。