しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「鉄の女」逝く

昨日(10日)の全国紙の「社説」と「コラム」は、
ものの見事に「マーガレット・サッチャー」さんの記事で埋め尽くされていました。

社説には、サッチャーさんが推し進めた
「小さな政府」や「フォークランド紛争」に対する評価などが書かれており、
新聞各紙の主義主張が反映されていて、それなりに読み応えがありました。
一方、コラムは社説と違って、
どちらかというと、その「人となり」や「生い立ち」を中心に描かれていましたが、
読者に分かりやすく伝えていたのが、毎日新聞「余録」の次の一節だったように思います。

『「ダンスを習いたい」〜
 少女がこんなふうに何かしたいというと父はいつも次のように返した。
 「他の人がやるからという理由だけで何かをやってはだめだ」。
 少女の名はマーガレット、父親はイングランド中部の雑貨店主だった。
 家は豊かでなかったが、父の他人への一番厳しい批判は
 「あの人は稼いだ分をめいっぱい使う暮らしをしている」だった。
 サッチャー元英首相の自伝に記された回想である。
 偉大な自由主義経済学者の著作を読むよりも先に、
 経済哲学の土台は父に授けられたという。』

このコラムを読むと、
サッチャーさんの「鉄の意志」が、父親から授けられたことが容易に想像できます。
それに引き替え、私は娘に何を授けることができたのか?
残念ながら、そもそも比較の対象にさえなりそうにもありません。

さて、全国紙に採りあげられたサッチャーさんの語録のほかには、
ウィキペディアで調べると、次のような「名言・名句」があるようです。
 ・「あなたの旗は赤旗でしょう? わたしの旗はユニオンジャックです」
 ・「社会というものはありません。あるのは個人と家庭だけです」
 ・「私はコンセンサスというものは、さほど重要なものであるとは思いません。
   あれは時間の浪費の原因のようなものですから」
 ・「言ってほしいことがあれば、男に頼みなさい。
   やってほしいことがあれば、女に頼みなさい」

う〜ん、すごいな。「強烈なナショナリズム」と「自由の信奉」が感じられますよね。

今日の日記の最後に、読売新聞「編集手帳」の、次の言葉を残しておきたいと思います。
この言葉が、なぜか頭から離れません。
『強い人はたくさんいる。気品のある人もいる。
 強くて気品のある人はめったにいない。』