『新聞の紙面を顔にたとえると、一面コラムは皺(しわ)のようなもの。
紙面に楽しいニュースが躍っているときは目じりに皺を畳み、
痛ましい事件を報じる記事があれば眉根に皺を寄せる。』
『新聞がフルコースの料理ならば一面は食前酒。
料理のなかには政治、経済、国際情勢の記事のように、
嚙みごたえがあって胃にももたれそうな食材も含まれている。
一杯の食前酒で食欲を刺激し、胃を生動させて、重たい料理に進んでもらう。
それが一面コラムの役目。』
朝日新聞「天声人語」、日経新聞「春秋」、毎日新聞「余録」など、
新聞の「一面コラム」が果たす役割を、見事な文章で紹介されています。
前置きが長くなりましたが、
『「編集手帳」の文章術』(竹内政明著:文春新書)を読了しました。
読み終わった後の本は、付箋だらけになっていました。
それほど、私にとって、
「感銘を受けた」、若しくは「大変役に立った」箇所が多かったということです。
最初に紹介した二つのセンセンスも、その中の一部です。
著者の竹内政明さんは、読売新聞の看板コラム「編集手帳」の6代目の執筆者。
著書の紹介では、
『数ある新聞コラムの中でも、「編集手帳」は、
読書家の間で当代随一の面白さと定評がある。』と書かれています。
お世辞でも何でもなく、
確かに「編集手帳」は面白いというか、
いや、私の場合は、「編集手帳」を読んでもらい泣きをすることが多く、
涙もろいファンの一人であります。
自宅では読売新聞を購読していませんが、
職場で毎日楽しみに読ませてもらっています。(どうもスミマセン)
今回、文春新書から出版されたこの本は、
著者が名分を生み出す舞台裏を、惜しげもなく披歴されています。
今日一日の日記ではとても書ききれないので、シリーズで紹介したいと思います。
続きはまた明日…。
- 作者: 竹内政明
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/01/20
- メディア: 新書
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