しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「裾野」の広さ

富士山の美しさに感動したことが、
これまでの人生において、少なくとも二度あります。

一度目は、
大学浪人していた京都から、新幹線で上京する際に、母と二人で車窓から見たとき。
二度目は、
大学時代、故郷に帰省する際に、朝一番で搭乗した飛行機の窓から、左真下に見たとき。

二度とも、車内と機内から、それぞれアナウンスがあったことを覚えています。
「今日は、富士山がとても美しいです。」と……。
確かに、この世の中に、
これほどまでに美しい自然造形物があるのだろうかと、いたく感動しました。

さて、ユネスコの諮問機関である国際記念物遺跡会議(イコモス)が、
その美しい富士山を、世界文化遺産に登録するよう勧告したというニュースが、
今朝の新聞各紙に掲載されていました。

ニュースに触れて、改めて考えました。
「富士山は、どうして美しくて気高いのか?」 
答えは、人それぞれに違うと思いますが、私の場合は、その「裾野」が広いから…。

ちなみに、今日の読売新聞「編集手帳」では、
『フランスの詩人ポール・クローデル
 〈富士 神の玉座のごと…〉とうたっている』と紹介されていました。

人間も、自然と「風韻」が漂う方は、きっと「裾野」が広いのでしょうね。
私も、富士山のように、「裾野」が広い人間になりたいけれど…、
いや、それはとても畏れ多いことです。