しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

経済成長の源泉はイノベーション

今日(20日)の東京株式市場で、日経平均株価終値は1万5360円81銭と、
2007年12月27日以来、約5年5カ月ぶりの高値を付けました。
年初からの上昇率は5割近くに達した模様です。

経済・金融の素人から見ると、
このところの株高は、実体経済の改善が伴わない、
ほとんどバブルの状態ではないかとも危惧したりします。

こうした心配を打ち消すかのように、
官房長官は、今日午前の記者会見で、
政府が5月の月例経済報告で景気の基調判断を上方修正したことについて
「安倍内閣の政策効果は、消費・生産の実体経済にも表れ始めている」と述べ、
政権の経済政策「アベノミクス」の波及効果を強調しました。

基調判断の上方修正の理由としては、
輸出に持ち直しの兆しが見られることや、
個人消費を背景に生産が緩やかに持ち直していることが挙げられています。

ところで、アベノミクスといえば、
今月19日(日)の読売新聞「地球を読む」には、
吉川洋東京大学教授の
アベノミクス〜財政規律とりわけ重要」という論考が掲載されていました。
この論考で吉川教授は、
「次元を異にする金融緩和」の下では、とりわけ財政規律が重要であり、
財政という「第2の矢」で当面やらなければならないのは、
 ①法律で定められた通り、消費税を8%、さらに10%へと引き上げること。
 ②わが国の財政赤字が増え続ける最大の要因である社会保障を改革すること。
この2つだと指摘されています。

そして、吉川教授は、
アベノミクスの柱は、「第3の矢」である経済成長戦略だと述べられたうえで、
経済成長の源泉は、「技術革新」、すなわちイノベーションであることを強調されています。

そのイノベーションはいかにして生じるか?
論考の最後は、吉川教授らしい含蓄のある文章で締めくくられていました。
イノベーションは官邸主導で生じるものではない。
 最も大切なことは、日本人が自分の国に誇りを持ち、
 経済の短絡的な動きに一喜一憂することなく、
 21世紀に人類が必要とするものは何か落ち着いて考えることである。』

要するに、「100年単位で、しかもグローバルな思考をしなさい。」ということですね。
目先のバブルを心配する、短絡的な思考をした私が、悪うございました。
勉強し直してきます。