しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

神のみぞ知る

消費増税の影響を検証する政府の集中点検会合
(正式名称は、「今後の経済財政動向等についての集中点検会合」)が、
先月31日をもって、6日間の全日程を終了しました。
意見を述べた有識者60人のうち大半が
2014年4月に消費税率を5%から8%に予定通り引き上げることに賛成を表明しました。

日経新聞では、
集中点検会合の出席者とその主な発言内容を、連日、一覧表にして報道していましたが、
ほとんど「○」(現行案に賛成)で埋められていました。

発言内容を読んで、
私自身が消費税増税に納得できる説明を選ぶとすれば、概ね次のとおりとなります。
(肩書と敬称は省略します。)

 ・社会保障財源を確実にして将来世代の負担を回避すべき(増田寛也)
 ・増税は法律に明記されている。撤回すれば国際的信認を失う。(米倉弘昌)
 ・脱デフレ後の増税は財政・金融の同時引き締めの可能性(伊藤隆敏)
 ・延期は株価下落・長期金利上昇をもたらす。(稲野和利)
 ・見送りによる財政の信認を損なうリスクは大きい。(武田洋子)
 ・持続可能な社会保障制度が中長期的に経済成長につながる。(宮本太郎)
 ・先送りすれば将来世代への影響は避けられない。(清家篤)

こうして並べてみると、
「将来世代」と「信認」というキーワードが、
私に消費税増税を納得させる「殺し文句」(?)になっているような気がします。

「将来世代」という言葉からは、どうしても孫娘の顔がちらつきますし、
また、「信認」という言葉からは、
自身が地方公務員という職業に従事しているせいか、
「これを失うリスクは計り知れない」ことを肌で実感できるからかもしれません。

そのほかの発言として印象に残っているのは、土居丈朗・慶大教授の次の説明です。
『デフレ脱却を期待して黒田日銀総裁の緩和政策に賛意を表した論者の中で、
 予定通りの消費税増税に反対している者は自己矛盾』
 (痛いところを突かれていると思います。)

消費税が上がるのか、上がらないのか、
もし上がったとしたら、日本経済と国民生活はどうなるのか…?
その答えは、神のみぞ知るのかもしれません。

ケインズフリードマンのような経済学者だったら、
集中点検会合でどんな発言をしたのでしょう…??
日本には1000兆円もの借金があると聞くと、さぞかしびっくりするでしょうね。