しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

名言の宝庫

最近、ネットで見つけたお気に入りは、
「YOMIYURI ONLINE」の「名言巡礼」です。
(紙ベースでは、日曜日に別冊で配達されます。)

その24日付けの記事に掲載された名言は、
関ヶ原の戦いで西軍首脳の一人だった宇喜多秀家が、
東京都八丈町大賀郷にある菩提寺「宗福寺」に残した次の歌でした。

「御菩提(みぼだい)の たねや植けん 此寺(このてら)に みのりの秋ぞ 久しかるべき」

記事によると、
天下分け目の一戦に敗れた秀家は、死罪は免れたものの、
江戸からおよそ300キロ南に離れた八丈島へ流され、
34歳から半世紀の間、島を出ることなく83歳の生涯を終えたそうです。

『八丈島での暮らしに満足していたのかどうか、確かめる術すべはない。
 不便で貧しくはあるけれど、温暖で自然豊かな島。
 流人を受け入れ、共に生きてくれた島の人々。
 天下取りは果たせなかったが、淡々と過ぎゆく一日一日に、
 ささやかな幸せを感じる瞬間はなかったか。
流された末に、別の幸せが待っていることもある。
 もし、そんなふうに考えることができたならば、
 我々の生きるこの時代も、少し楽には生きられまいか。』

「流された末の別の幸せ」ですか…。味わい深い名言ですね。
記事に書かれたこの文章を読むと、
なんだか現代のサラリーマンの悲哀と相通じるものがあって、
「ジーン」と胸に迫ってきます。

例えば、上司からの不条理な命令や意図せざる異動・転勤などがあっても、
それでもなお「人間至る処青山あり」と思い、一所懸命に働く私たち…。
例えがちょっと違うかもしれませんが、そんな気がしました。

なお、この「名言巡礼」のバックナンバーには、
 ・好きだよと言えずに初恋は ふりこ細工の心…村下孝蔵『初恋』(1983年)
 ・身捨つるほどの祖国はありや…寺山修司歌集『空には本』(1958年)
など、私が大好きな名言も掲載されていました。

新しい発見がある、とても素晴らしいサイトだと思います。
これからどんな名言が登場するのか、とても楽しみです。