しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

日本語は「生き物」

文化庁が、2012年度の「国語に関する世論調査」の結果を公表しています。

今日(25日)の新聞報道によると、
慣用表現の使われ方について、
誤用が多いとみられる慣用句の意味を選択式で5つ出題したところ、
「噴飯もの」「流れに棹(さお)さす」「役不足」「気が置けない」の4つの慣用句で、
誤った回答が本来の意味を示した回答を上回ったそうです。

以下は、私自身が、これまで正しく使っていたかどうか自信がない慣用句です。
ちなみに、「○」が本来の意味・言い方だそうです。

「つっけんどんで相手を顧みる態度が見られないこと」              
  ○取り付く島がない
  ×取り付く暇がない
「実力があって堂々としていること」                      
  ×押しも押されぬ
  ○押しも押されもせぬ
「激しく怒ること」
  ×怒り心頭に達する
  ○怒り心頭に発する
「流れにさおさす」                              
  ×傾向に逆らって、事柄の勢いを失わせるような行為をする
  ○傾向に乗って、事柄の勢いを増すような行為をする
「潮時」                                   
  ○ちょうどいい時期
  ×ものごとの終わり      
「噴飯もの」                                 
  ×腹立たしくて仕方ないこと                      
  ○おかしくてたまらないこと                      

う〜ん、やはり日本語は難しいですね。
特に「潮時」なんかは、
「ものごとの終わり」の意味で使用していたような気がします。(反省)

なお、「国語に関する世論調査」は、毎年度、実施・公表されていまが、
過去には、こんな間違いやすい例も掲載されています。

「本心でない上辺だけの巧みな言葉」
  ×口先三寸
  ○舌先三寸
「ひっきりなしに続くさま」
  ×のべつくまなし
  ○のべつまくなし
「快く承諾すること」
  ×一つ返事
  ○二つ返事

新聞報道にもありましたが、
文化庁は慣用句の誤用が目立つことについて、
「言葉は時代により変化するため、間違いとは言い切れない」としながらも
「認識のずれがコミュニケーションに支障をきたす恐れがあり注意が必要だ」
と指摘しているそうです。

日本語は「生き物」であることを実感した次第です。