しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

読書や言葉の魅力

読書や言葉の魅力を考えるシンポジウム
「活字の力〜若者にも伝えたい」(文字・活字文化推進機構日本経済新聞社共催)の概要が、
今日(6日)の日経新聞「特集」に掲載されていました。

読書の喜びや若者へのメッセージについて、
有識者の皆さんの味わい深い発言がありました。
私の印象に残った発言を抜き出して、この日記に残しておくことにします。

まずは、読書の喜びについて

 ・本で手に入れるものは知識ではなく、判断力や、人を思う気持ちだと思います。
  視点が1つ増えれば、単眼で平板に見えていた世界が立体的になる。
  そうすると、相手も生身の人間だと分かり、人に優しくできるようになります。
  不思議なことに、本を読む人かどうかは5分も話せば分かります。
  本を読むと、人間に奥行きや豊かさが生まれます。それが魅力ではないでしょうか。
                              (作家の道尾秀介氏)

次に、若者へのメッセージについて

 ・たくさん本や文章を読むと、これは自分にぴったりだなとか、
  これは今の自分だなとか、そういう文章や本に出合えます。
  もちろん偶然もあるが、確率を高めるには母数をふやすしかない。
  会える人には限りがあるし、本当に真剣につき合える人は人生において何人もいません。
  本なら密度が濃い出合いのチャンスがたくさんある。
  いろんな本や文章と出合うことはいいことでしょう。(社会学者の古市憲寿氏)

 ・本や新聞を買うことが第一歩です。
  インターネットで記事はただで読めるかもしれない。
  本も図書館に行けばただで借りることができる。
  だが、あえて自分でおカネを払うことによって初めて、
  そのおカネが次の作家を育てたり、記者を育てたりすることになる。
  そうやって経済活動は回る。手元に置いておきたいという本は買わなければいけない。
                           (言語脳科学者の酒井邦嘉氏)

読書や言葉、そして活字の魅力やその持つ力について、
端的・簡潔に真実を語られていると思います。

向老世代の私の場合、あとどれくらいの本や新聞が読めるのか分かりません。
最近は、老眼のせいか、小さい文字を追いかけるのがとても辛くなってきました。
昨日も、アマゾンで「ルーペ」を注文したところです。

それでも、本や新聞を読める喜びは、何物にも代え難いものがあります。
これからも身銭を切って本や新聞を購入し、
経済活動に少しでも貢献したいと思います。