しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

出来過ぎたシナリオ

なるほど。そういうことだったのですか…。
今日の日経新聞「迫真」を読んで、そのように思いました。

内閣官房参与である
浜田宏一・米エール大名誉教授と本田悦朗・静岡県立大教授のお二人は、
消費税増税の1年先送りや税率を1%ずつ上げる方法を
安倍総理に進言されていたのは、ご案内のとおりです。

今月1日に、安倍総理が来年4月の消費税増税(5%→8%)を決断されたとき、
お二人の主張は、残念ながら少数派で、採用されなかったものと理解していました。

ところが、「迫真」では次のように書かれていました。
『消費増税が決まった今、2人の参謀に敗北感はない。
 税率3%の増収分のうち2%分を経済対策で国民に返して1%の負担増とするのは、
 本田が主張した1%ずつの増税案に沿う。
 米国に戻った浜田は安倍を励ますメールを送り続けた。
 「うれしい誤算だが、景気は思ったよりも良くなっている。
 ほとんどの指標が改善していて、アベノミクスが勝利した」。』

これを私なりに解釈すると…、
消費税1%は約2.5兆円の税収ですから、
3%だと約7.5兆円で、そのうちの2%分は約5兆円。
この「5兆円」というのが「経済対策分」であることに全く気がつきませんでした。
残りの1%が実質的な国民の負担増とみるならば、
確かにお二人が主張していた1%ずつの増税案に、結果的に沿うことになります。

う〜ん、なんだか狐につままれたみたいです……。
消費税増税分の7.5兆円は社会保障の機能強化等に使用し、
一方で、法人税軽減等の経済対策に5兆円を使用する……。

あまりにも出来過ぎたシナリオのような気がして……。
本当にアベノミクスは勝利したのでしょうか?
勝負はこれからですよね。