しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

私にとっての若大将

今月15日の朝日新聞「映画の旅人」は、『エレキの若大将(1965年)』でした。

加山雄三主演の若大将シリーズについて、
同じ紙面の「映写室」では、次のように簡潔明瞭に説明されていました。

『1961年にスタートした「若大将シリーズ」は全17作。
 老舗のすき焼き屋「田能久」の跡取り息子、
 田沼雄一(加山雄三)は大学の運動部のエースで、「若大将」と呼ばれる人気者。
 マドンナの澄子(星由里子)との間に割り込もうとするのが、
 青大将こと、金持ちのどら息子、石山(田中邦衛)だ。』

何度も何度も、この日記で書いていますが、
私は、小学生の頃から、加山雄三というスターに憧れていました。
映画で観る若大将は、小学生の私には別世界の人で、メチャクチャかっこよかったです。
紙面でも指摘されているように、
映画はいつも同じようなストーリーでしたが、全く飽きることはありませんでした。

でも、「それはどうしてなのだろう?」と、私なりに考えてみると、
理由は二つほど思い当たるものがあります。

一つは、毎回取り上げられるスポーツが違っていたこと。
スキー、水泳、ラグビー、マラソン、柔道など、
スポーツの醍醐味を、時々の映画を通じて味わうことができました。

もう一つは、映画のバックグラウンドとして流れる若大将の歌声。
今回紹介されていた「エレキの若大将」の「君といつまでも」は、
350万枚もの大ヒットになったそうですが、
若大将の歌を聴くと、映画の内容も懐かしく思い出すことができます。

私のお気に入りは、
「南太平洋の若大将」で流れていた「君のために」です。
『♪蒼き海に向かい 君のために誓う 遠い遠い日まで変わらぬ心
 はるか沖をすべる しお風に追われた 大きな帆の船に 君を乗せよう…』

今でも、気が滅入った時には、若大将の歌を聴く私……。
いや、気が滅入っていなくても、時折聴きたくなる歌声……。
たぶん、生きている限り、聴き続けていると思います。
子どもの頃にインプットされた曲は、それほどにも影響があるのです。

ところで、昨年10月に、97歳でお亡くなりになった作詞家、
岩谷時子さんのお別れの会が、今月17日に都内で行われたそうです。
若大将の名曲は、そのほとんどが岩谷さんの作詞によるもの…。
私の人生に哀歓を与えてくれた岩谷さんにも、改めて感謝の誠を捧げたいと思います。