先日、ネットスーパーに大いに助けられているという日記を書きましたが、
今日の日経新聞「春秋」には、このことに関連するコラムが掲載されていました。
コラムによると、
「小売りの輪」という米国発の学説があるそうです。
その内容は、「勢いのある小売業は安さを武器に、旧来の企業からシェアを奪う。
その地位もまた、さらに新しいやり方で安売りする新興勢に奪われる。」というものです。
百貨店からスーパーへの交代は学説通りだったのですが、
主力の食品部門に限っては、時間を大事にする現代の消費者が、
必ずしも安くはないコンビニエンスストアに流れ始め、
コンビニという日本育ちの伏兵が米学者の説をひっくり返したと、
続けてコラムでは説明がありました。
そして、コラムの最後は、次の一節で締めくくられていました。
『コンビニに押されたスーパー業界で経営統合や買収が相次ぐ。
規模拡大を安売りに生かすだけでは、消費者は呼び戻せまい。
例えば身近に食料品店がなく困っている高齢者は600万人以上と試算されている。
コンビニの不得手な新鮮な野菜や魚を、足腰の弱い人たちにどう届けるか。
挑戦のしがいがある課題ではないか。』
私自身の経験から言うと、
「買い物弱者」、「買い物難民」は、足腰の弱い高齢者に限ったことではありません。
2ℓのペットボトルやお酒など、重くて嵩張る物をスーパーから持ち帰るのは、
私のように自動車を運転できない人間にはとても辛いものがあります。
コンビニが不得意なのは、何も新鮮な野菜や魚に限らないと思います。
世の中には、普段、気がつかない潜在需要がたくさん眠っていて、
スーパー業界には、まだまだビジネスチャンスがあるのではないかと、
コラムを読んで感じた次第です。