年商25兆円、営業利益2兆3000億円、従業員数33万人という
日本最大の企業・トヨタ自動車のトップは、どんな人なんだろう…?
そんな思いを抱いて、
ビデオに録画していた「カンブリア宮殿」を興味深く観ましたが、
テレビに映る豊田章男社長は、とても親しみやすく、かつ人間味あふれる方でした。
その人となりを理解するうえでは、
番組HPの村上龍編集長の「編集後記」を読むことが
一番の近道のように思います。
『年商25兆円、営業利益2兆3000億円、従業員数33万人という企業のトップには、
どんなプレッシャーがあり、どのような困難さがあるのか。まず、それが知りたかった。
だが、話題はすぐに違う方向に向かった。
車がもたらす喜びについて、豊田章男氏は、活き活きと語りはじめ、わたしもつい乗せられた。
自社製品に限らず、車への愛情が伝わってきて、
こんな経営者がこれまでいただろうかと思った。
最高利益を出した直後、「再び拡大局面にある今こそ、実は危機的状況だと理解している」
豊田章男氏はそんなことを言った。
王者として市場に君臨しながら、トップは、正統な危機感を維持している。
トヨタには、一分の隙もない。まさに盤石である。 』
番組を観て、特に印象的だったのは、
アメリカ議会での公聴会を終えた後、
現地のトヨタ関係者から励ましの言葉をかけられて、涙を流されていたこと。
そして、東日本大震災の復興支援に関し、
「本業でこそ真の貢献ができる」という信念のもと、
東北に一大生産拠点を作ろうとされていること。
以上の2点です。
豊田社長が車をこよなく愛されていることが、
こちらにも伝わってきましたし、
周りの人や地域に対する感謝の気持ちも十分に伝わってきました。
リーダーやリーダーシップとはどうあるべきなのか、
少し分かったような気がしていますし、
何よりも「トヨタ」という名門企業の、「強みの源泉」を垣間見たように思います。