しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

つながりの回復

今月23日のNHK「クローズアップ現代」は、
『四国遍路1400キロ〜増える若者たち』でした。

四国遍路、八十八か所霊場弘法大師空海が開いてから、
今年(2014年)で1200年。
こちらでは、四国遍路のことを、
親しみを込めて「お四国さん」とか「お遍路さん」と読んでいます。

この「巡礼の道」を今、多くの若者たちが訪れてるそうです。
八十八か所の霊場を巡る四国遍路は、なんと全長1400キロ。
若者たちは、海、そして山を越え過酷な長い道のりを歩き続ける、
いわゆる「歩き遍路」に挑んでいるとのことでした。

地元に住んでいる私なんか、数カ所しか参拝していないのに…。
若者の志に頭が下がる思いです。

それにしても、なぜ「お遍路さん」が若者を惹きつけるのか?
番組ゲストの福島明子・作新学院大学教授の次のような説明が、
その核心を突いているように思います。

 ・お遍路で、つながりの回復がなされるんではないか。
 ・まずは自分の体と向き合って、体と心がつながるという経験。
 ・それから地元の方のお接待を受ける中で、地元の方とお遍路さんのつながり。
 ・それからお遍路さんどうしのつながり。
 ・さらには自然豊かなお遍路の中を歩く中で、地に足をつけて歩いて、
  山や川や海を歩いて、自然とのつながりというものも感じられる。
 ・そういった、さまざまなつながりを回復することができる。
 ・今の社会は成果主義であったり合理主義なの、何かができたからすばらしい、
  とか何かができないからもう少し頑張って、とか条件の世界だが、
  このお遍路では無条件に受け入れられて、そしてつながりを回復していける。

最近、富士山と富岡製糸場
世界文化遺産に登録されるなど、うれしいニュースが続いています。

四国遍路は、「お・も・て・な・し」の文化。
世界遺産としての価値が十分あると思っています。