先週31日に放送された
NHK「クローズアップ現代」を見て、身につまされる思いがしました。
番組タイトルは、「男はつらいよ2014〜1000人“心の声”」でした。
男の何がつらいって…?
番組によると、
政府が発表した今年(2014年)の男女共同参画白書で、
「 今、幸せだと感じている男性が3割にも満たない」ことが、
データで明らかになったとのことでした。
番組を見ているうちに、やるせない気持ちになりましたが、
印象に残っていることが番組の中で二つありました。
一つは、
社会生活における、男女の役割と脳の機能の関係性について研究されきた、
大学教授の指摘です。
脳の大脳新皮質や海馬などは、幼いころからの周囲のことばや行動を記憶して、
父親が家計を支え、母親が育児や家事を担う両親のもとで育てば、
男女の役割をそう認識するように脳が作られ、
男の子なんだから泣かないと教育を受ければ泣くことを抑制するように、
脳が学習しそれを男らしさだと認識するとのことで、
こうした価値観は20歳前後までには定着し、
それ以後更新するのは難しくなり、生きづらさの原因の1つになっているとのことでした。
う〜ん、そういえば私も子供の頃、
「あなたは男の子だから、しっかりしなさい!」と、よく母親から言われたものです。
弟も男の子なのに、なぜ私だけがそう言われたのか…??
もう一つは、
ある男性の方が、悩んだ末にたどりついたという、
旧日本海軍・山本五十六元帥の「男の修行」という詩です。
『苦しいこともあるだろう
言いたいこともあるだろう
不満なこともあるだろう
腹の立つこともあるだろう
泣きたいこともあるだろう
これらをじっとこらえてゆくのが男の修行である』
確かにこの詩は、ググッと胸に迫るものがあります。
「男はつらいよ」は、フーテンの寅さんだけではないのですね。
男として生きていくのに「つらさ」が伴うのは、
どうやら自分だけではないことが分かって、
ある意味、ホッとした番組でもありました。