しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

創業と守成

日経電子版の「日本の空き家率」の記事を読んで、少し考えることがありました。
その記事には、次のようなことが書かれていました。

総務省が7月29日に公表した
 「2013年住宅・土地統計調査」(速報集計)によれば、
 13年10月1日時点での総住宅数は6063万戸と、
 5年前に比べ305万戸増加した。
 そして、約820万戸の空き家を我が国は抱えていることが明らかになった。
 日本全体を賃貸住宅経営に例えれば、その空き家率は過去最高の13.5%と、
 決して健全な状態とはいえない。
 この調査は5年ごとに行われるが、前回(08年)調査より空き家は63万戸増加。
 今後は、本格的な世帯数減少の局面に入ることを踏まえれば、
 今後のこのトレンドは加速することが予想できる。』

我が家は、今年9月で築10年になります。
そのため、施行業者からは「延長保証」のためのメンテナンス工事を勧められています。
手元資金がないので、丁寧にお断りしていますが……。

資金面でメンテナンスできないこともさることながら、
よくよく考えてみると、
我が家の住人は、80代が1人、50代が2人の3人家族で、
このまま推移すると、我が家も「空き家」となってしまう可能性が極めて高いのです。
娘と孫娘はいるものの、
彼女たちがこの家を将来利用するかどうかは、現在のところ全く予測がつきません。

実は、妻の実家も両親が亡くなってからは空き家で、
その家を管理していた義兄も、昨年、亡くなってしまいました。
それ以降は、ご近所の方の協力も得ながら、なんとか現状を維持している状況です。

先ほどの記事では、執筆した不動産コンサルタントの方が、
全国的に空き家対策は徐々に進んでいるけれども、
こうしたいわゆる「空き家対策」だけ行うのでは不十分で、
空き家が大量発生するという「結果」に対処するのではなく、
その原因に迫る必要があると指摘されています。

家を持つことは理想ですが、
取得後の維持管理は、金銭面を含めて困難を伴うものですね。

「創業と守成いずれが難きや」
中国古典の「貞観政要」にはこのような言葉がありますが、
どうやらこの言葉は、「家」の維持管理にも当てはまるようです。