今日(6日)の日経新聞「大学」欄に、
『経済学を学ぶ意義〜政策是非 判断の土台に』というタイトルの記事が
掲載されていました。
経済学を学ぶ目的について、記事にはズバリ、次のような記述がありました。
『宇沢弘文氏とも親しかった英国の経済学者ジョーン・ロビンソンは
「経済学を学ぶ目的は、経済問題について一連の出来合いの答えを得るためではなく、
いかに経済学者にだまされないようにするかを習得するためである」
(都留重人・伊東光晴訳)と語っています。
経済学部の大学生だけでなく、
私たちが政治家や経済学者が主張する政策の是非を主体的に判断するためにも、
教養としての経済学を学ぶ必要があるのです。』
この文章の中の、
『いかに経済学者にだまされないようにするかを習得するため』
というフレーズを読んで、
村上龍さんの『だまされないために、私は経済を学んだ』
という本のことを思い出しました。
私がここ数年、
経済や金融に関する、基礎的で一般向けの本を読み始めたのも、
この本に触発されたのがきっかけです。
さらに、村上龍さんが毎週発行するメールマガジンには
「JMM」(ジャパン・メール・メディア)というのがあって、
金融・経済の専門家に対するQ&Aが掲載されていました。
特に、質問の部分は、金融・経済の素人が普通に抱く疑問で、
その質問に対する専門家の回答も平易で分かりやすく、とても勉強になりました。
ところが、今、そのJMMのコンテンツは再編中です。
熱心な読者としては、早く再開されることを願っています。
話が変な方向にそれてしまいました。
「だまされないため」というのは、ある意味、過激な言葉ですが、
『「人々が豊かになるには何が必要なのか?」、
「景気が良くなったり悪くなったりするのはなぜか?」、
こうした直感や常識だけでは分からない問題を
解き明かすために生まれた学問が経済学だった。』という解説を読むと、
その学ぶ意義や目的も、おのずと理解できそうな気がします。