しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

経済成長力の主役

いささか旧聞に属する話となりましたが、
今月8日に日本銀行の黒田総裁が、
「日本経済:慎重論に答える」と題して講演された邦訳を読みました。

今日14日の日経平均株価が、
欧州を中心とした世界景気の先行きに対する警戒感から、
2か月ぶりに1万5千円を割り込むなど、景気の先行きには不透明感がありますが、
黒田総裁はこの講演においても、
日本経済の先行きと物価見通しについて、強気の発言をされていました。

以下、講演のエキスと思われる個所を抜き出してみました。

 ・本年4月の消費税率の引き上げ後、
  やや弱めの経済指標の公表が相次いだこともあって、
  日本経済に対する慎重な見方が多くなっているように思われます。
  もっとも、日本銀行では、景気回復のメカニズムはしっかりと働いており、
  日本経済は、消費税率引き上げによる一時的な減速を乗り越えて
  回復を続けていくとみています。
 
 ・家計・企業の両部門において、
  所得から支出への前向きな循環メカニズムがしっかりと作用しており、
  日本経済は、先行き、基調として潜在成長率を上回る成長を続けると予想しています。

 ・需給ギャップと予想物価上昇率の改善は、今後も続くと見込まれます。
  一方、base effectの剥落は一巡することから、
  消費者物価の前年比は、本年度後半から再び上昇傾向をたどり、
  2015年度を中心とする期間に、
  「物価安定の目標」である2%程度に達する可能性が高いとみています。

う〜ん、そんなものなのかな…?
庶民感覚からすると、物価だけが上がっていって、
実質賃金がそれに追いついていないように思われます。
ですから、日々の暮らしは依然として厳しいものがあります。
(ひょっとして我が家だけかな…?)

『デフレからの脱却と潜在成長率の引き上げは、
 いずれかが優先するといったものではなく、
 前者は後者を実現するための重要な前提です。
 我々は2%の物価安定を実現します。
 そして、そのもとで、日本経済がより高い潜在成長率を実現できると信じています。』
黒田総裁は講演の最後に、このように力強く述べられていました。

後は、経済成長力の主役であるサプライサイドの踏ん張りを期待したいと思います。