先週4日から今日8日まで、
日経新聞「経済教室」では、「消費増税延期と財政」というタイトルで、
3人の先生方の論考が、㊤・㊥・㊦で連載されました。
論考のなかでも、とりわけ印象に残っているのは、
国枝繁樹・一橋大学准教授が書かれた
『党利党略優先 再建遅れも』という論考に出てくる、次の一節です。
『財政危機のリスクは高血圧のリスクに似ている。
普段は自覚症状はないが、脳卒中その他の死につながる病の確率を高める。
医師は即時の高血圧の治療開始を強く勧めるが、
自覚症状がないからと治療を先送りする患者もいる。
しかし、脳卒中で倒れてから後悔しても、もう遅い。
財政再建も同様である。
財政の信認が失われないよう、慎重な経済見通しに基づいた確実な財政再建計画を
早急に提示することが強く求められる。』
う〜ん、なるほど……。
「財政危機のリスク」を「高血圧のリスク」に例えられたのは、
とても分かりやすい説明だと思います。
難しい表現も、分かりやすい「例え話」を挿入することによって、
随分と理解が進むことが多々あります。
こうした「例え話」を用いた説明の手法は、是非、私も見習いたいものです。
机の引き出しのように、アイデアを特定の場所にしまっておいて、
必要な時に、いつでもそこから自由自在に取り出せるようにしておく…。
これは簡単にできそうで、実はなかなか難しいことだと思います。
「センス」の問題なのか、それとも「能力]の問題なのか?
その両方のような気がします。