しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

数字の説得力

物事の見方には両面があることが理解できました。

今日9日の日経新聞「政治」面に掲載された
与野党「数字」で論戦』という記事を読んでのことです。
記事の冒頭には、次のように書かれていました。

『後半戦に突入した衆院選
 与野党が「数字」を掲げて主張を展開する場面が増えてきた。
 与党は安倍政権の経済政策「アベノミクス」の実績として
 雇用や賃金、訪日観光客の増加をデータで訴える。
 野党は景気の伸び悩みを示す統計数値を持ち出して対抗している。』

さらに記事では、
次のように具体的な数字を対比していて、とても分かりやすかったです。

 ・雇用
   与党→就業者数100万人増  野党→正規雇用者は2年間で38万人減
 ・賃金
   与党→15年ぶり平均2%上昇 野党→実質賃金は16か月連続減
 ・倒産
   与党→民主党政権時代に比べて倒産件数2割減
   野党→中小企業の円安倒産は前年比でおよそ3割増
 ・その他
  与党→訪日観光客500万人増は円高是正の効果
  野党→300議席を自民が獲得するなら政権ら歯止め利かず

う〜ん、庶民の生活実感からすると、
特に「賃金」などは、野党の示す数字に説得力があるような気がします。

ただ、記事の最後には、次のような解説もありました。
『「数字」による主張は説得力を増すが、
 与野党とも都合の良い数字を使っている感も否めない。
 BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト
 「どの党も少子高齢化時代の痛みの分配には触れない」と批評する。』

確かに、おっしゃるとおりです。
痛みを伴う改革やそれに伴う数字を具体的に示し、
国民に説明や説得ができてこそ、真の政治家と言えるのかもしれません。