文化庁が今月17日に発表した2014年度の国語に関する世論調査が、
時事通信社の配信記事に掲載されていました。
この調査のなかでも、私が興味を引かれたのは、
慣用句の用法の次のような調査結果です。(※単位は%。かっこ内は前回調査)
【意味】
「おもむろに」
○ゆっくりと 44.5
×不意に 40.8
「枯れ木も山のにぎわい」
○つまらないものでも無いよりはまし 37.6(38.6)
×人が集まればにぎやかになる 47.2(35.5)
「小春日和」
○初冬のころの穏やかで暖かな天気 51.7
×春先のころの穏やかで暖かな天気 41.7
【使い方】
・企業が学生を早い時期に採用すること
○青田買い 47.4(29.1)
×青田刈り 31.9(34.2)
・夢中で見境が無くなること
○熱にうかされる 57.2(35.6)
×熱にうなされる 27.1(48.3)
・いよいよ、ますます
○いやがうえにも 34.9
×いやがおうにも 42.2
・心配や不安を表情に出すこと
○眉をひそめる 44.5
×眉をしかめる 44.5
配信記事によると、今回の国語世論調査でも、
誤った意味や使い方を選ぶ人の方が多い事例が相次いだそうです。
例えば、「ゆっくりと」という意味の
「おもむろに」を正しく使えたのは60~70代は6~7割、
逆に10~40代は6~7割が「不意に」の意味と回答するなど、
世代でくっきり分かれる言葉もあったとのことでした。
日経新聞の「ことばのドリル」にチャレンジし、
悲惨な結果に毎回のように落ち込んでいる私にとっては、
「同病相憐む」の心境です。
ところで、今回の調査では、
「小学生の言葉遣いに注意を与えるべき人は誰だと思うか」
という問い掛けもありました。
「父親・母親」が最も高くなるのは当然のこととして、
四番目には「祖父・祖母」が上がっていました。
私も、もっと日本語を勉強し直して、
孫娘が小学生になった頃には、
「難しくも美しい」日本語の奥深さを伝えていきたいと思います。