毎日、行き帰りの電車のなかで本を読んだり、
帰宅後に、インターネットでその日の配信記事などを眺めていると、
必ずと言っていいほど、心に残る文章や言葉に出合うことができます。
昨日も、日経新聞電子版「定年楽園への扉」に掲載された
大江英樹・経済コラムニストの
『会社人生は「敗北主義」で構わない』というコラムに、
その言葉を見つけることができました。
それは「オフィスプレーヤー」という言葉です。
「オフィスプレーヤー」というのは「オフィスワーカー」に対する言葉で、
仕事を苦役ととらえず、自分が面白いと思う仕事を
やって楽しむべきだという意味が込められているそうです。
大江さんは、この言葉に影響を受けて、
「社長まで出世」などという、極めて確率の低い賭けに挑戦するよりも、
「自分が本当に面白いと思える仕事を
やってみるほうがいいのではないか?」と思うようになり、
事実、そのとおりその後の人生を歩んでこられました。
そして、コラムの最後では、次のように述べられています。
『会社生活は人生の一部に過ぎません。
確かに働く年数は長いかもしれませんが、
その中で少しぐらい、自分の役職を上げることにがんばっても
退職した後はあまり意味がありません。
それよりは生涯の生活を見据えて、
本当に自分が楽しいと思える仕事ができるよう、
在職中にその準備と心構えをしていくのも
また定年楽園への扉といえるのではないでしょうか。
多くのサラリーマンは「敗北主義」で構わないのです。』
私のこれまでの人生は、「敗北主義」そのものなのですが、
耳が痛いのは、「本当に自分が楽しいと思える仕事ができるよう、
在職中にその準備と心構えをしていく」という警句です。
せっかく自分の日記に「老いじたく」というタイトルを付けたのに、
退職後に仕事を楽しむための準備と心構えが
全くできていないのです。
困ったものです…。定年退職まであと半年しかないというのに……。