昨日に引き続いて、私の頭が混乱している話題をとりあげます。
今月10日の日経新聞電子版「日銀ウォッチ」は、
『2人の審議委員、白川時代に回帰?』というタイトルの記事でした。
記事によると、
木内登英、佐藤健裕という日銀の2人の審議委員が今月の講演で、
異次元緩和だけで物価目標の消費者物価指数(CPI)上昇率2%を
達成するのは難しいと相次いで指摘し、
異次元緩和で「物価目標を早期に実現できる」と訴える
黒田東彦総裁ら執行部と一線を画す姿勢を鮮明にした、とのことでした。
2人の審議委員と執行部は、
CPIを2%まで押し上げるのに成長戦略を進め、
現状よりも大幅な賃上げが必要だという認識では共通するのですが、
賃上げを実現するのに必要な手段について、意見を異にしているようです。
その手段の違いを、記事では次のように解説していました。
『執行部は賃上げの動きが鈍いのは企業にデフレ心理が残っているためだとみている。
このため「デフレ期のマインドセットを転換させ、
人材や設備への投資を進めることが勝ち残るための必須条件」(黒田総裁)と
繰り返し、企業に賃上げを促してきた。
これに対し、木内・佐藤両委員の見方は違う。
「企業は円安や原油安による収益増をウインドフォール・プロフィット
(思いがけない利益)と考えている」として、
恒常的な収益増でない以上、容易に賃上げには動けないと考える。
政府が成長戦略を推し進め、企業が収益増を見込めるようになって
初めて賃上げにつながるという主張だ。』
う~む、弱ったな……。
私には、どちらも正しいように思われますが、
庶民の肌感覚としては、日銀が異次元の金融緩和を行って、
身近な商品はじわじわと値上がりしているものの、
その割には賃金の上昇が、今後もあまり期待できないから、
将来の不測の事態に備えて消費を抑制している、こんな感じを抱いています。
これって結局は、先ほどの企業心理と同じなのかな…?
白川前総裁は「デフレ脱却には成長戦略で
潜在成長率を引き上げることが重要だと」言い続けてきたそうです。
黒(黒田総裁)か白(白川前総裁)、いったいどっちの理論が正解なのでしょう?
ちょっと私には分かりかねます…。
さて、明日は職場の忘年会です。そのため、この日記もお休みにします。