しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

記憶の中で生きる

昨日17日の全国新聞のコラムは、どれも阪神大震災関連でしたが、
そのなかで、朝日新聞天声人語」に書かれていた「泣く」という詩を読んで、
読んでいる本人も目頭が熱くなりました。

『神戸市に生まれ、20年前のきょう被災した
 詩人の安水稔和(やすみずとしかず)さん(83)は、
 それからずっと、神戸の町と、生きる人々を言葉にとどめてきた。
 「泣く」という詩は
 〈ここにいる人は/一度は泣いている。/あのとき/すぐに。/
 あのあと/ずいぶんたって。/このあと/いつか不意に。〉で全文。
 難しい言葉はひとつもないが、
 大切な人を失った悲嘆の深さや、消えぬ追慕への想像を、読む者の心に呼びさます。
 20年は節目ながら、区切りにできる人ばかりではない。……』

コラムでも書かれているように、
大切な人を失った悲しみと喪失感が、
短い文章の中に凝縮されているように思いました。

たとえ文章は短くても読者に与える感動は大きいものがあります。
私もこの詩を読んで、亡くなった母や義兄など
今はこの世にいない人のことを思い出しました。

今回に限らず、たぶんこれからも、
「いつか不意に」思い出すのだと思います。
そして、「いつか不意」であっても思い出す限り、
死者はいつまでも私の記憶の中で生き続けるのだと思います。

ところで、昨日は、
昔の職場のメンバーとの飲み会でした。
男6人、女7人で、年齢も30代から50代まで幅広い構成です。
不思議と皆仲がよく、おかげさまでとても楽しいひと時を過ごすことができました。