昨日5日の日経新聞「春秋」には、「写真」ことが書かれていました。
コラムニストのお人柄が滲み出たような内容で、とても和やかな気持ちになりました。
最近では、デジカメやスマホのカメラ機能が普及し、
画像の保存や閲覧も簡単にパソコンでできるようになりました。
かくいう、私の場合も、デジカメで撮った写真を現像して、
アルバムに貼り付けることもすっかりなくなってしまいました。
そんな時代背景のなか、
コラムでは、「写真の価値」が次のように書かれていました。
改めて、写真が持つ不思議な魅力を感じた次第です。
『ただし「写真」というものの価値まで軽くなったわけではないらしい。
若者の行動を研究する伊藤忠ファッションシステムの中村ゆいさんが、
20歳前後の人たちに「あなたにとって幸せとは?」と聞いてみた。
すると、大勢の友人と一緒に撮った写真を大量の枚数、見せられたという。
映る顔ぶれは写真ごとに違っていた。
モノや地位よりも仲間の数が幸せであり、写真はその証拠なのだそうだ。
画面の中の笑顔が心の支えになるときもあろう。
この季節、進学に就職、転勤と、慣れない環境や新しい人間関係に身を置く方も多い。
古い写真を見る。「今ごろきっと、あいつも頑張っているはず」。
そう自らを励まし、明日に目を向けてほしい。』
コラムを読んで、ユーミンの名曲「卒業写真」を連想しました。
♪悲しいことがあると 開く皮の表紙
卒業写真のあの人は やさしい目をしてる
〜(略)〜
あのころの生き方を あなたは忘れないで
あなたは私の 青春そのもの
私の高校の卒業アルバムは、
40年という月日が経過して、表紙が悲しいほど傷んでいます。
でも、好きだった彼女の写真は、あの頃のまま…。
コラムではありませんが、辛かったり、悲しいことがあった時、
変わらぬ彼女の笑顔に、これまでどれほど励まされたことか…。
今でも写真を見ると、当時を思い出して、切ないけれど幸せな気持ちになります。