しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

忠犬の記憶

今日14日の日経新聞に掲載された
積水ハウスの『ただいまの足音』という全面広告を見て、
遠い昔の記憶が甦りました。

その広告というのは、次のような心温まる文章で、
「おでむかえ」を特技とする犬を紹介する内容でした。

『実家で飼っていた犬のジョンの特技は、
 「おでむかえ」だった。

 家に近づく音なのか、においなのか。
 家族の帰りをいち早くキャッチして、真っ先に玄関で待っていた。

 お向かいの角を曲がる父のクルマの音、
 私のヒールの音、母の自転車のブレーキ。
 ジョンはぜったい、家族とそれ以外を間違えなかった。』

私の実家も、かつて犬を飼っていました。
たしか、柴犬のような雑種だったように記憶しています。

滋賀県大津市に住んでいた小学生の頃、
家族で私の曽祖母と祖母の住む実家に帰省した際、
その犬が私たち家族を、尻尾を振りながら喜んで出迎えてくれました。

その時の父の、
「この犬は、見知らぬ人には吠えるけれど、
 自分のことは覚えていてくれて、
 久しぶりに帰省しても決して吠えることはない。」という会話と、
私の小さい手で犬の背中を撫でた、その手の感触は、
今でも、かすかに頭の片隅に残っています。

でも、犬の名前はなんだったかな…?
どうしても思い出すことができません……。

かように、犬よりも人間の方が薄情なのが一般的なのか…?
それとも、私が義理・人情に欠ける恩知らずなのか…?

後者のような気がします…。