政府が設置した「21世紀構想懇談会」は、
これまで5回開催されているようですが、
首相官邸HPの議事要旨を読むと、これが大変勉強になります。
「21世紀構想懇談会」の正式名称は、
「20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と
日本の役割を構想するための有識者懇談会」なのですが、
文字どおり、有識者の方々の格調高い説明と議論が展開されています。
そもそも安倍首相が、
この懇談会で議論してもらいたいと依頼した論点は、次の5点でした。
①20世紀の世界と日本の歩みをどう考えるか。
私たちが20世紀の経験から汲むべき教訓は何か。
②日本は、戦後70年間、20世紀の教訓をふまえて、
どのような道を歩んできたのか。
特に、戦後日本の平和主義、経済発展、国際貢献をどのように評価するか。
③日本は、戦後70年、米国、豪州、欧州の国々と、
また、特に中国、韓国をはじめとするアジアの国々等と、
どのような和解の道を歩んできたか。
④20世紀の教訓をふまえて、21世紀のアジアと世界のビジョンをどう描くか。
日本はどのような貢献をするべきか。
⑤戦後70周年に当たって我が国が取るべき具体的施策はどのようなものか。
この論点を議論するためには、あるいは議論を理解するためには、
日本の近現代史に関する、ある程度の知識が必要だと痛感しています。
自国の未来を語るためには、自国の過去を知る必要があるからです。
ところが、今の歴史教育は、
この近現代史の部分が、なおざりにされているように感じます。
ですから、これからの若い方は、学校の授業だけに頼らず、
自分でしっかりと歴史、特に近現代史を勉強してほしいと思います。
私も遅まきながら、近現代史の本をいろいろと読んでいるところです。