しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

一歩一歩前に進む

NHKテレビテキストの100分de名著

『人生の意味の心理学~アドラー』を読了しました。

ゲスト講師は、哲学者でカウンセラーの岸見一郎さんでした。

 

テキストには、アドラー心理学を理解するうえで、

次のような重要なキーワードが登場します。

・ 「ライフスタイル」

 →この世界、人生、自分についての意味づけ

・「優越性の追求」

 →今よりも優れた存在になりたいと思いながら日々を生きること

・「劣等コンプレックス」と「優越コンプレックス」

 →強すぎる劣等感と過度の優越性の追求

・「人生の嘘」

 →口実を持ち出して人生の課題に直面しない事態

・「価値低減傾向」

 →他者の価値を落として自分が優位に立とうとすること

・「課題の分離」

 →あることの最終的な結末が誰に降りかかるか、

  その責任を最終的に誰が引き受けるかを考えること

・「共同体感覚」

 →他者と結びついているということ

 

う~む、テキストを読んでいると耳が痛いお話ばかりでした。

特に、「人生の嘘」は自分のことを指摘されているようで……。(絶句)

 

「人生の意味は全体への貢献である」

「人生の意味は貢献、他者への関心、協力である」

「自分に価値があると思える時だけ、勇気を持てる」

テキストに書かれたこれらの言葉を知って、

アドラーの関連書籍がベストセラーになっていることが、

少し理解できたように思います。

 

そして最後に、テキストで一番印象に残った、次の言葉を書き残しておきます。

『しかし、真に人生の課題に直面し、それを克服できる唯一の人は、

 その[優越性]の追求において、

 他のすべての人を豊かにするという傾向を見せる人、

 他の人も利するような仕方で前進する人である。』

 

人それぞれが「一歩一歩前に進む」という、優越性を追求していきたいものです。