十月に入ったというのに、梅雨のように蒸し暑い一日となりました。
そうかと思うと、午後三時半過ぎからは、雷の音を伴った雨が急ぎ降ってきました。
しばらく降り続いたかと思うと、西の方角から再び日差しが降り注いでくるという、
なんとも変な天気でした。
日本の南海上を北上している台風18号の影響かもしれません……。
さて、今日の日経新聞「リーダーの本棚」は、
古賀信行・野村ホールディングス会長の『花と散る日に思いをはせる』でした。
日本最大の証券グループを社長、会長として率いて10年以上という古賀さんが、
次のように語られていたのが印象に残りました。
『どんな組織であっても、
自分より長くそこにいると思われる人が主役になるべきです。
老いた人が「まだ自分がいなければダメだ」などと思わないほうがいい。
これは自戒をこめて言っているのです。
「老人よ、花と散れ」にはそんな戒めが詰まっています。
何度も読みましたが、最もこころに残る一節は本の題名です。
手にとって開くまでもありません。
本棚に収まったままの背表紙を眺めては、花と散る日に思いをはせています。』
「老人よ、花と散れ」は三浦朱門さんの著書だそうで、
私も機会があれば是非読んでみたいと思います。
そして、古賀さんは、都内の書店を一人でふらりと訪れるのがお好きとのことで、
折にふれ1冊ずつ買い直されているそうです。
これについても、『人生の経験を積んだ後の読後感がどう変わるのか、
とても楽しみです。』というコメントがありました。
私は、一度読んだ長編を二度読み直したのは、
古賀さんご指摘のとおり、同じ本を読んでも、
人生経験をほんの少し積んだだけで、読後感にはまた違ったものがあります。
そして、死ぬまでにもう一度読み直そうと思っているのは、
ロマン・ロランの『ジャン・クリストフ』です。
この本は、町立図書館で借り、四カ月をかけて読了しましたが、
『どの国の人々であれ 悩み、そして戦っており
やがて勝つであろう 自由な魂たちに捧ぐ』という冒頭の名言が、
再度読み直した時にはどのように心に響くのでしょうね……。
でも、とりあえず今は、数冊の積読本の読破が優先課題です…。(苦笑)