みずほ総合研究所が今月14日に、
『とんでも予想2017年』というレポートを公表しています。
蓋然性は必ずしも高くないものの、
発生・実現した場合の重要性が高く、注目すべき事象として、
「10の予想」が紹介されています。
「とんでも予想」とはいいながら、2016年の予想では、
最初の項目に「米大統領選挙で不動産王のトランプ氏が当選」
が掲げられていて、なんとこれが現実のものとなってしまいました。
ただ、この後に続く「米国大統領のレイムダック期での権力の空白から、
世界的規模で地政学的な不安が増大。各地で非常事態宣言が出される状態に」は、
今のところ、幸いなことに現実のものとはなっていません。
このように、「今の世の中は何が起こっても不思議でない」という観点から、
先ほどの「2017年の10の予想」を改めて読んでみると、
私は次の三つの予想が現実味を帯びているように感じました。
・欧州で難民流入急増からEUへの不満爆発。
仏大統領選で右派政党「国民戦線」が勝利。
独総選挙でも同「ドイツのための選択肢」が第1党となりメルケル首相退陣、
イタリア総選挙では同「五つ星運動」が勝利。ユーロ崩壊の連鎖へ
・10年周期の経済・金融危機のジンクスが現実に
(1987年:ブラックマンデー、1997年:アジア通貨危機、
2007年:サブプライム危機)。新興国経済の急減速が先進国にも波及、
欧州では金融問題が深刻化するドミノ現象に
・北朝鮮は中国との関係が一段と悪化するなど孤立化が進む。
各国の経済政策が強化される中、貧困に耐えられなくなった北朝鮮の国民が
日中韓に大量に流入。欧州に続きアジアでも難民が社会問題に
う~む……、なるほど。
金融市場を大きく揺るがす事件は、10年おきに生じているのですね。
そうすると、これが一番起こりやすい予想なのかもしれません。
悪しきジンクスは現実にならないことを切に祈っています。