しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

昨日と異なる今日

通勤途上のご近所の桜も、ようやく花がちらほらと咲くようになりました。

一方、我が家の庭のヤマモミジは、

あれよあれよという間に、新芽が勢いよく顔をのぞかせています。

そして、ご近所の玄関先では、ツバメが飛ぶ姿を見かけました。

う~む……。どの景色が、今という季節の本来の姿なのでしょう?

今年は季節の風物詩が「ごちゃ混ぜ」になっているような気がしてなりません。

 

さて、今日4日の愛媛新聞「季のうた」は、

矢野玲奈さんの『百歩ほど 移る辞令や 花の雨』という俳句で、

いつものように、俳人・土肥あき子さんの次のような解説がありました。

 

『辞令とは、企業が従業員に対して人事異動や転勤などの際に発令されるもの。

 距離的に至近の異動であっても、

 部署や役職が変わるとなると心境は大いに揺れる。

 作者の新しい机からは窓の外の桜が見えるのだろう。

 「花の雨」によって、明るさのなかにも感傷が含まれる。

 振り返れば見える距離でありながら、

 景色も顔ぶれも変わる百歩の遠さをあらためて思い、

 昨日と異なる今日が始まる。』

 

この心境、私にもよく理解できます。

古巣の建物に間借りしている法人に転職はしたけれど、

その顔ぶれは以前と全く異なります。

ちなみに、私の新しい机からは、桜の木は見ることができません……。