今日28日の日経新聞電子版に掲載された
『人生100年時代~最大課題「老後35年」への備え方』
という記事を興味をもって読みました。
そこには、次のようなことが書かれていました。
・私たちは若い頃は「死ぬリスク」への対策に心を配り、
高額の生命保険にも加入してきたが、現実的には65歳未満での死亡率は約5%で、
大多数の95%は長い老後を暮らすことになる。
・これからの人生100年時代で重要性を増すのは、
長く「生きるリスク」にどう備えるか、ということになる。
しかも、20年の老後か30年の老後か、場合によっては40年の老後かは
65歳の定年時には分からないわけだから、
このリスクは変動の大きいものといえる。
・実は、公的年金は「長生きリスク」に備えるには極めて優秀な制度。
なぜなら終身給付を保障しており、
どれほど長生きしても給付を継続して受けられるから。
・現金をいくらためても「30年分は用意しておいたが、実際には40年長生きした」
ということが起こりえるが、公的年金については長生きするほど、
支払った保険料より多く年金をもらうことになる。それは不公平ではない。
国が行う社会保障制度だから当然のこと。
・しかし、15年の老後ではなく35年の老後を支え続けるためには
公的年金は給付水準を引き下げるしかない。
つまり、老後の基礎的支出はなんとかやりくりできても、
老後の余裕や豊かさ、ゆとりについては自分で確保することを心がける必要がある。
う~む、なるほど……。
ところで、私の父は、今年4月に89歳になりました。
おかげさまで、この年齢になっても、病院通いや認知の傾向はあるものの、
介護サービスのお世話になることなく、日常の生活がなんとかできているので、
継続的に支給される公的年金で自身の生活費を賄えることができています。
いや、むしろ、息子である私の、今の手取り給料額より多いかもしれません。(苦笑)
そして、記事では、長く「生きるリスク」に備える方法が2つ書かれていました。
その一つは働く時間を長くすること。
できるだけ長く働くことは、収入がなく、
財産を取り崩しながら暮らしていく期間を短くすることにもつながる。
もう一つは、お金を効率的にためて老後を迎えること。
人生100年時代は現役時代の準備期間と老後の取り崩し期間を合計すれば、
50年以上になることもおかしくない。
このとき、資産運用で意識すべきは「資産の上積みを図るペースを高める」ことと
「資産の実質的価値を目減りさせない」こと。
う~む、これは弱りました…。
一つ目の「働く時間を長くする」というのは、理屈では分かっていても、
今の自分の健康状態を考えると、まったく自信がありません。
二つ目の「お金を効率的にためて老後をむかえること」は、
私はすでに定年退職しているので、今となっては手遅れのように思います。
老後の明るい展望がなかなか開くことができません……。(トホホ)
この日記の「老いじたく」のタイトルが泣いています。(再び苦笑)