今日15日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、歌舞伎俳優・坂東玉三郎さんの
『アイデアが出る時ってね、水に関係あるんです……。シャワーを浴びてる時に「あ!」って。』
という言葉で、いつものように、鷲田清一さんの次のような解説がありました。
『水はどんな隙間にも入り、変幻自在。
そのしなやかさに、悴(かじか)んだ意識の皮膚がほどける。
歌舞伎俳優の発言に応えて、シンガー・ソングライターの松任谷由実は、
ある書家に「滲(にじ)む」「流れる」「浮く」など歌詞に三水(さんずい)偏が多いと言われたと返す。
うつろうものへの愛(いと)しさか。なんと凄(すご)い共振。
NHK・Eテレ「SWITCHインタビュー達人達(たち)」(4日)での松任谷との対談から。』
へぇ~、そうだったのですか‥‥。
ユーミンの歌詞に「さんずい偏」が多いことを初めて知りました。
ちょっと気になって、ユーミンの初期の代表曲である
「ひこうき雲」や「12月の雨」の歌詞を調べてみると、
私が確認した限りでは、「さんずい偏」の語彙はひとつもありませんでした。
「ルージュの伝言」には、「♪たそがれせまる街並みや車の流れ」の「流れ」や
「♪浮気な恋をはやくあきらめないかぎり」の「浮気」がありましたけど‥‥。
それはそうと、私はここ数十年、
暑い日も寒い日も、平日も休日も、毎朝、シャワーを浴びるのが習慣になっています。
低血圧な体質なので、シャワーを浴びることによって、身体がシャキッと引き締まるからです。
ところが、坂東玉三郎さんのように、
「あ!」と「アイデアが出た」ようなことは、残念なことに、一度も経験したことがありません。
「うつろうものへの愛しさ」が、私には足りないということでしょうか‥‥?(トホホ)