昨日、そして今日と、朝日新聞一面コラム「折々のことば」では、
西洋と東洋の歴史上の著名人の名言が続いて掲載されました。
まず、昨日23日は、パスカルの
『われわれは確実に知ることも、全然無知であることもできない』という言葉で、
いつものように、鷲田清一さんの次のような解説がありました。
『私たちの存在はいつも中途半端。世界を知ろうにも世界はあまりにも複雑で、
とてもその全体を理解することはできない。だがまったく知らないでいることもできない。
だから世界を少しでも正確に捉えたければ、他人の耳によく耳を傾けて複眼を得るか、
問題を解くための補助線を一つでも多くもつことが必要となる。
17世紀の思想家の「パンセ」から』
そして、今日24日は、勝海舟の
『全体、改革といふことは、公平でなくてはいけない。
そして大きい者から始めて、小さいものを後にするがよいヨ。』という言葉で、
これについては、次のような解説がありました。
『「改革者が一番に自分を改革するのサ」と続く。
改革は部下に命ずる前に、まずは「大きい者」、
つまり改革を命じる者が率先してなすべきだと、江戸城を無血開城に導いた幕臣は言う。
いかなる改革も、それを進める過程で、
改革者においてすでにそれが芽吹いているのでなければ成就しないということだろう。
談話録『氷川清話』から。』
う~む、なるほど‥‥。どちらも含蓄に富む言葉と示唆に富む解説です。
ところで、今月1日に召集された特別国会は、来月9日までの39日間がその会期となっています。
先日は、所信表明演説に対する各党の代表質問に対し、
安倍首相は「人づくり革命」など重点政策の必要性を強調されたところです。
ひょっとして、この二日間の「折々のことば」は、
安倍首相をはじめとして、この国の指導者の方々にぜひ目を通してもらいたい意図で
鷲田さんが選ばれたものなのでしょうか‥‥?
いや、ゴメンナサイ。 ちょっと考えすぎで、私には素直さが足りませんでした‥‥。(苦笑)