毎朝、出勤の支度をしながら、NHKテレビの「おはよう日本」を見ています。
いや、「聞いています」のほうが表現としては正確かもしれません。
ただ、この番組の中でも、「まちかど情報室」と「おはBiz」だけは、
最初から最後まで見るように心がけています。
さて、昨日20日はその「おはBiz」に、かつて産業再生機構でCOOを務め、
カネボウやダイエーなど41社の再建に関わったという、冨山和彦さんが出演されていました。
今年、2017年という年に企業不祥事が連発したことについて、
「何が根本的な原因なのか。どうしたらいいのか。」を、
豊永博隆キャスターがインタビューされていましたが、
次のような、とても印象深い冨山さんの言葉がありました。(いずれも番組HPからの引用です。)
・根っこの問題は、トップがある意味腐っていた。ちょっときつい言い方をすると。
・(トップが)経営レベルで本来ちゃんと判断をして
「こういう商売やめようぜ、こんな利幅の薄い商売。ちゃんともうかる商売に集中しようぜ」
ということが、ちゃんとやられていない。
もうからない事業をずっと引っ張ってきたせいで、最後に現場にしわ寄せがいくわけです。
・社長のポストは、ややご褒美。長い間会社に貢献して立派だった、
だからサラリーマンの出世競争のゴール的に社長というポストがある、という感じなんですよ。
すばらしい副社長が、すばらしい社長である保証は全然ないです。
求められていることが違うから。
・かなりドラスチックな意思決定をタイミングを逃さずにやっていかなければいけないんですよ。
勝負するところにガーンと投資をする、やめるべきものはパーンとやめる。
これをボトムアップではできない。企業のいろんなレベルで光と影をつくりますから。
(ボトムアップでは)永久に結論は出ないです。
う~む、なるほど‥‥。かなり手厳しい言葉のオンパレードですが、その極めつけは次の言葉です。
『表面的な対症療法を繰り返した会社は、20年30年後、滅んでいます。断言してもいい。』
「グローバル競争が激化し、人工知能やロボットなど次々と新しい技術が登場する今、
企業トップにはこれまでとは全く異なる決断力が求められる」ことを、
冨山さんの言葉から学ぶことができました。
日本の経営スタイルも、今、大きな転換点にあるのですね‥‥。