しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「嘆く大人」を反省する

今日2日から新年度のスタートです。

新聞紙面でも、新社会人への温かい励ましのメッセージがいくつかありました。

その一つが、日経新聞「春秋」で紹介された、「一瞬たりとも‥‥」という言葉です。


『 ~(略)~ 大学生だった山下弘子さんが肝臓がんと診断されたのは19歳の時だ。

 病巣は大きく余命半年と告げられる。その夜は泣きながら眠ったものの、

 翌朝には落ち込む両親らに明るく「おはよう!」とあいさつした。

 家族の雰囲気を自分が変えなきゃ。

 そう考えたからだと、手記「人生の目覚まし時計が鳴ったとき」で振り返る。

 以来5年半、再発と手術を繰り返しつつ海外を旅し富士山にも登り、昨年結婚。

 その軌跡を講演やネットで広く伝え続け、先月25日に25年の生涯を閉じた。

 生前に一度だけお会いしたことがあるが、周りの皆を明るくさせる笑顔が心に残った。

 前向きな姿に励まされたからと、面識のないがん経験者も通夜に訪れたという。

 きょう社会人として巣立つ若者が大勢いる。不安や惑いも大きいだろう。

 学生時代が一番楽しかったなあ。

 そう嘆く大人になるか、自らの手と足で自分の場所をしっかり築き上げるか。

 「人生は短くても長くても一度きり。泣いても笑っても一度きり。

 一瞬たりとも後悔なく生きたい」。山下さんの著書の一節を贈りたい。』


もう一つは、毎年4月1日に、サントリーウィスキーの新聞広告に掲載される、

伊集院静さんからのメッセージです。

今年は「高く、広く、大きな夢を持て。」というタイトルでした。


『 ~(略)~ ひとつアドバイスをしておこう。

 今、何かを獲得し、現役で汗を流している先輩たちは、

 百人が百通りのやり方で道を見つけ、歩いているんだ。

 ただその人たちには、ひとつの共通点があるんだ。

 それは日々見上げている山が、乗り出している海原が、他の人より高く、広く、

 誰より大きい夢を抱いているということだ。

 若いくせに大きなことを口にして‥‥、そんな連中は放っておけばいい。

 笑われてもいい。失敗してもいい。失敗の中にこそ輝くものはある。

 最後に、君の夢はどんな色ですか。君の夢は皆を幸福にできますか。

 自分だけがイイなんて夢は卑しいんだ。

 明治の時代、若き一人の男が言った。「やってみなはれ」そう、まずやってみよう。

 その瞬間、夢は夢でなく、君の道となるだろう。山は雲が、海は波が、辛い試練を与える。

 でも疲れたなら夕暮れ、一杯やりたまえ。まぶしい明日に乾杯しよう。』


新社会人ではなくて、定年退職後2年を経過した私にとっても、

それぞれのメッセージは、心を打つものがありました。

今は、「嘆く大人」、そして「夢のない大人」になってしまったことを、深く反省しています‥。