しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

データで裏付けられた楽観主義

今日の日経新聞「Deep Insight」は、『J&Jの折れない経営』という記事でした。


記事によると、米欧の今年のベストセラー「ファクトフルネス」という本のタイトルは、

「十分な事実に基づいた見方だけを支持すること」という意味で、

本の著者は、「温暖化は止まらず、戦争や内戦は今も起きているが、

全体としては、世界は少しずついい方向に向かい、フラットになっている。

確かな目を持ち、現実を正確に認識すべきではないか」と書いているそうです…


というのも、人間は物事を悲観的な方向に考えやすく、

毎日着実に起きている改善には目を向けない傾向があるそうで、

・食糧や水が不足する地域に住む人の割合は現在、世界人口の15%にまで減っているのに、

 大半の人はもっと悪い数字を選択肢から答える傾向が強かったこと

・一方、感染症予防のワクチンを接種できる乳幼児はすでに80%を超えているけれど、

 「もっと低い」と考える人が圧倒的に多かったこと

などの事例がこの本で示されているそうです。


そして、アジア経済危機やリーマン・ショックを乗り切り、56年間、増配を続ける企業として、

創業1886年、ニュージャージー州に本社がある医療器具とヘルスケア製品のメーカー、

ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が、次のような内容で紹介されていました。

・米中のIT(情報技術)企業が台頭する中でも

 株式時価総額の世界ランキングでは現在、11位(6月末)。

・ほぼ同時代に創業したゼネラル・エレクトリック(GE)は先月、

 業績や株価の低迷でダウ工業株30種平均の構成銘柄から外れたが、J&Jはいまも残る。

・J&Jは75年も続く「アワ・クレド(我が信条)」という綱領を持つことで知られ、

 それを土台に世界の人口、高齢化、都市化、中間層の動向を追い続ける。

 「長い目で見れば世界は進歩する」との楽観主義と、

 データに裏付けられた緻密で長期の経営姿勢が大きな特徴。


う~む、なるほど‥‥。

私は、自分の将来には悲観的なのに、日本経済の将来には楽観的なのですが、

ひと言で楽観主義といっても、「データに裏付けられた楽観主義」が大切なのですね‥‥。

何ごとにつけ、「根拠のない自信」は禁物です。(反省)