今日19日の日経新聞電子版「私のリーダー論」に、
林文子・横浜市長へのインタビュー記事が掲載されていました。
記事のなかで、特に印象に残った林市長の発言を、次のとおり抜き出してみました。
・民間時代からいつも思っていたのですが、
男性上司は「女性にきついことを言っちゃだめなんじゃないか」
と遠慮しているのではないでしょうか。そんなこと全然ないんですよ。
女性を部下に持つ方は絶対にそれをやめた方がいい。自身で壁をつくってしまっています。
・いかに(部下職員に)希望を持って仕事をしてもらうかです。
市長になった時、市役所の仕事は苦役感の塊みたいだと思いました。
批判されることは多いけれど褒められない。
大事な税金をお預かりしていますから、やって当たり前なんですね。
・行政の仕事は結果が出るまでものすごく時間がかかり、数字の評価がしにくい。
行政の仕事はチームです。その中で何が楽しいかと言ったら人間関係です。
だから上司と部下の関係をもっと楽しみましょうと言い続けています。
・私はまず自分の近くにいる人たちに伝えています。
褒めて厳しくして、時には感情を出します。腹が立ったら、わーっと言っちゃいます。
言った後はいい気持ちではありませんが、この人はこういうことに対して
嫌な気持ちがするんだと理解することは大事だと思うのです。
・私はね、職員には「清らかな野心」を持ってもらいたい。私は持っていますよ。
野心とは、こういう仕事がしたい、自分はこうなりたいという気持ち。
でもそれは清らかでなくてはいけない。人のためになる、損得ではないということです。
地方公務員出身の私は、定年退職をした今でも、地方自治体のリーダーの発言が気になります。
今回の林市長の発言のなかでも、私が切実に「そのとおりだなぁ~」と感じたのは、
「行政の仕事はチームで行うもので、そこでは人間関係が最も大切である」ということです。
組織として仕事をするうえで、協議先や調整先の部署に知っている方がいると、
困難な案件でもスムーズに進むことが多々ありました。
仕事は、人間関係の構築が重要度の過半を占めるのではないかと、振り返ってみてそう思います。