窓を開けると、今日は涼しげな虫の声が聞こえてきます。
ただ、仕事から帰宅後の夕暮れ時に、ツクツクボーシが鳴いているのにはびっくりしました。
さて、昨日の日曜日、ビデオに録画しておいた
NHKEテレ「100分de名著forティーンズ」を観ました。
最終回のテーマは「百人一首」で、番組ゲストは木ノ下裕一さんでした。
番組で紹介された歌の中でも、私の心の琴線に触れたのは、藤原清輔朝臣の
「長らへば またこのごろや しのばれむ 憂(う)しと見し世ぞ 今は恋しき」という歌で、
番組テキストでは、木ノ下さんの次のような現代語訳と解説がありました。
『あきらめずに生きていれば、今の悩んでいることも、苦しいことも、
ぜんぶ、懐かしく思い出せる日もくるはずだ、きっと。
だって、あんなにつらかった昔でさえ、現在(いま)はこんなに愛おしいと思えているんだから。
だから、きっと大丈夫。』
『この歌で注目したいのは、現在の視点から過去の自分を振り返るだけでなく、
未来の視点からも現在の自分を見ているという点です。
「しんどい。大変だ。」と思っているときは、
目の前の「今」にしか目がいかないのが普通ですが、
この歌の作者は、過去ー現在ー未来という時間軸のなかで、自由に視点を移動しながら、
最終的には未来から今の自分を励まそうとしているのです。』
う~む、なるほど‥‥。生きる勇気を与えてくれる、とってもいい歌ですね‥‥。
俄然、「百人一首」という古典に興味が沸いてきました。是非、購読してみたいと思います。

for ティーンズ 2018年8月 (100分 de 名著)
- 作者: ヤマザキマリ,瀬名秀明,若松英輔
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2018/07/25
- メディア: ムック
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