しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

過去ー現在ー未来という時間軸

窓を開けると、今日は涼しげな虫の声が聞こえてきます。

ただ、仕事から帰宅後の夕暮れ時に、ツクツクボーシが鳴いているのにはびっくりしました。


さて、昨日の日曜日、ビデオに録画しておいた

NHKEテレ「100分de名著forティーンズ」を観ました。

最終回のテーマは「百人一首」で、番組ゲストは木ノ下裕一さんでした。


番組で紹介された歌の中でも、私の心の琴線に触れたのは、藤原清輔朝臣

「長らへば またこのごろや しのばれむ 憂(う)しと見し世ぞ 今は恋しき」という歌で、

番組テキストでは、木ノ下さんの次のような現代語訳と解説がありました。


『あきらめずに生きていれば、今の悩んでいることも、苦しいことも、

 ぜんぶ、懐かしく思い出せる日もくるはずだ、きっと。

 だって、あんなにつらかった昔でさえ、現在(いま)はこんなに愛おしいと思えているんだから。

 だから、きっと大丈夫。』


『この歌で注目したいのは、現在の視点から過去の自分を振り返るだけでなく、

 未来の視点からも現在の自分を見ているという点です。

 「しんどい。大変だ。」と思っているときは、

 目の前の「今」にしか目がいかないのが普通ですが、

 この歌の作者は、過去ー現在ー未来という時間軸のなかで、自由に視点を移動しながら、

 最終的には未来から今の自分を励まそうとしているのです。』


う~む、なるほど‥‥。生きる勇気を与えてくれる、とってもいい歌ですね‥‥。

俄然、「百人一首」という古典に興味が沸いてきました。是非、購読してみたいと思います。