今日12日の朝日新聞一面コラム「折々のことば」は、
パスカルの『わずかのことがわれわれを悲しませるので、わずかのことがわれわれを慰める。』
という言葉で、いつものように鷲田清一さんの次のような解説がありました。
『〈私〉の存在には不動の確かな足場などない。
この虚(むな)しさから人はいつも目を逸(そ)らそうとする。
仕事も恋も遊びもみなそういう気散らしとしてあると、17世紀フランスの思想家は言う。
こういう醒(さ)めた物言いにはしかし効用もある。
人は仔犬(こいぬ)のいたいけな仕草(しぐさ)にも慰められる。
すると爆発寸前だった怒りや不満も些細(ささい)なことに思えてくる。
「パンセ」(前田陽一・由木康訳)から。』
パスカルといえば、
『人間はひとくきの葦にすぎない。自然のなかで最も弱いものである。
だが、それは考える葦である。』という、あまりにも有名な名言があります。
NHKEテレのテレビテキスト、「100分de名著~パンセ」を読んで、
中公文庫の分厚い本を購入したのですが、枕元で積読状態になっています。
たまには、パラパラとページをめくって、今日のような名言を見つけたいと思います。

- 作者: パスカル,前田陽一,由木康
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1973/12/10
- メディア: 文庫
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