今日21日の日経新聞「こころの健康学」を読んで、
「インサイドアウト」と「アウトサイドイン」という専門用語があることを知りました。
このコラムの執筆者、認知行動療法研修開発センターの大野裕先生は、次のように述べられていました。
『厳しくつらそうな表情が続くと気持ちまで落ち込む。
「笑う門には福来たる」という言葉があるが、これは科学的にも正しいとされる。
笑顔になると心身が健康になる。
こころの内面の動きと表情や姿勢など外見との関係については、
専門的に「インサイドアウト」と「アウトサイドイン」といわれる関係がある。
インサイドアウトというのは、こころの内面(インサイド)が外見(アウトサイド)に影響するという関係。
楽しい気持ちになるから笑うし、悲しい気持ちになるから泣く。
一方、アウトサイドインというのはその逆で、笑顔になれば楽しい気持ちになるし、
背筋を伸ばしてしっかりした姿勢をとれば気持ちにも張りが出るという関係だ。』
う~む、なるほど‥‥。
私の周辺でも、いつも笑顔で穏やかな表情をされている方がいらっしゃいます。
きっと、日常生活ではつらいこともあると思うのですが、
それが顔に出ないのは「偉いなぁ~」と、いつも感心しています。
それにひきかえ私は、嫌なことがあると、すぐに顔に出てしまいます。
特に、定年退職後は、精神的な余裕を失ってしまって、不機嫌な顔をして仕事をしているように、
周りの人は私を見ているのではないかと思います。
でも、この差はいったいどこから生じるのでしょう‥?
所詮、「人間の出来」というか、「人としての器」の問題だと諦めていましたが、
「アウトサイドイン」が大切なことが、大野先生のコラムを読んでよく分かりました。
不器用で精神的に軟弱な私にはとても難しい気がしますが、気持ちをできるだけ前向きにして、
日常的な笑顔は無理にしても、せめて穏やかな表情を保つように努めたいと思います。