イギリスという伝統の国が混乱しています。
今日14日の朝日新聞一面コラム「天声人語」には、次のようなことが書かれていました。
『エリザベス女王をロンドンから安全な所に避難させる。
そんな秘密の計画があると英紙サンデー・タイムズが報じたのは先月のことだ。
もしも英国が欧州連合(EU)から「合意なき離脱」をした場合、
社会の混乱もありうると見ての対策という。
今や英国政治のキーワードとなった「合意なき離脱」は、
出入国管理や関税などの協定が作れないままEUを抜けることだ。
2年半前の国民投票でEU離脱を決めたものの、どんな協定にすべきか、
英議会の話し合いが一向にまとまらないのだ。
このままでは生活必需品の輸入が途絶える、との懸念が報じられる。
トイレットペーパーが店頭から消えるのでは、との声もある。
やや大げさとも思えるが、混乱を避けたいがゆえの警告だろう。
~ (中略) ~
1950年刊の笠(りゅう)信太郎著『ものの見方について』が英国の知識のあり方を論じている。
1人の優秀な頭脳が生み出すのではなく、たくさんの平凡な頭脳が寄り合って作るものだと。
そんな「話し合い」の力量は今の英国政治からなかなか見えてこない。~ (以下、略) ~ 』
う~む‥‥。「トイレットペーパーが店頭から消える」だなんて、
まるで昭和48年の、日本の第一次オイルショックを思い起こさせます。
いゃあ~それにしても、議会制民主主義のお手本のような国・イギリスが、
どうしてこんなことになってしまったのでしょう‥‥?
素人の私の目から見ても、今のイギリス議会で合意形成が図れるとはとても思えません。
それもこれも、今から思えば、2年半前の国民投票に遠因があるような、ないような‥‥。
今回の件で、多数の意見というのは、
「必ずしも良い結果をもたらすではない」ということがよく分かりました。
でも、そうであるならば、今回の件は、どのような解決の方策があるのでしょう?
不謹慎かもしれませんが、現代政治学の格好の研究材料になるかもしれません。
日本もイギリスを「他山の石」として、肝に銘じなければならないと思いました。