久しぶりに「自己啓発」の日記を書きます。
今日29日の朝日新聞デジタル版「池上彰の新聞ななめ読み」に掲載された
『英のEU離脱がもめる訳 節目ごとに詳しく説明を』というタイトルの記事が大変勉強になりました。
池上さんは、この記事の冒頭で、次のように述べられていました。
『イギリスは欧州連合(EU)離脱をめぐって大混乱。
「決められない政治」はイギリスでもあるのだと感慨深いのですが、
なぜ混乱しているか理解に苦労している人も多いのではないでしょうか。
こういうときこそ、じっくり活字で読みたいではありませんか。
新聞は、そんな読者の期待に応えているのでしょうか。』
このように書かれたうえで、こうした読者の思いに応えたのが3月22日付の毎日新聞朝刊で、
イギリスがEUに加盟している経緯から離脱を決めた国民投票など歴史を、
特集記事としてまとめているとして、次のようにその内容を紹介されてました。
『英国のEU離脱問題で最大の壁が、
英領北アイルランドと地続きのEU加盟国アイルランドとの国境管理問題だ。
問題がこじれれば、北アイルランド紛争で多数の犠牲者を出した対立の再燃につながりかねず、
極めて取り扱いの難しい課題となっている。
離脱強硬派の多くが求めるのは、EUという関税同盟に入ることで失われた英国の関税自主権の回復だ。
そのためにはアイルランドなどEU加盟国との間に厳格な国境管理が必要となってくる。
ところがその場合、アイルランド島内の国境を自由に往来できるようにした、
北アイルランド紛争の和平合意(ベルファスト合意)の根底が崩れる。』
そして、この記事を次のように評価されていました。
『何が問題なのか、コンパクトにまとまっています。こういう配慮が必要なのです。
ところが、残念なことに「北アイルランド紛争」についての解説が短すぎます。
この紛争で3千人以上が犠牲となり、
「親アイルランド派のカトリック系住民と親英派のプロテスタント系住民との間のわだかまりは依然残る」
とは書いていますが、多くの読者は北アイルランド紛争を知りません。
記者は詳しいでしょうが、読者の多くは知らない。
このギャップを埋めるように解説記事を書くように指示するのがデスクの役割なのです。』
う~む、なるほど‥‥。
イギリスがEU離脱問題で混乱している遠因に、かつての「北アイルランド紛争」があったのですね‥‥。
池上さんが指摘されているように、私もその紛争の歴史を知りませんでした。
それにしても、「節目ごとにきちんとした説明が必要」なのは、
こと新聞記事に限らず、私たちが日々の仕事を円滑に進めるうえで、とても大切な観点だと思います。