しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

通商交渉の難しさを学ぶ

窓を全開にしてこの日記を書いています。それでも暑い‥‥。

北海道では39.5℃を記録したとか‥‥。アンビリバボーな異常気象です。


さて、今月24日付けの「溜池通信」の特集記事、『米中貿易戦争の個人的見解』が勉強になりました。

このレポートで「かんべえ」さんは、

「日米通商摩擦の歴史が教えること」として、次のようなことを述べられていました。


『かつての日米通商摩擦の歴史を振り返れば、中国共産党の幹部がトランプ流交渉 術に

 「国家の尊厳が傷つけられた!」と憤るのは、ある意味、何の不思議もない。

  過去の日米交渉においても、同様な局面はいくつもあった。

 プラザ合意ドル円レートが大幅に切り上げられたとか、

 日米構造協議で大店法の改正を迫られたとか、自動車協議で数値目標を迫られたとか、

 ひどい経験が何度もある。ところが今になって振り返ってみ ると、

 「あれはやらない方がよかった」というものはあまり思い浮かばない。

  もちろん、米国は自己都合で他国に対して「改革」を迫るのであり、

 その中には「ご無体」な要求も含まれている。

 ところがそれらが致命的な結果をもたらすかというと、案外とそうでもなかった。

   ~ (中略) ~

 例えば 1980 年代の「牛肉・オレンジ交渉」は、米国側に一方的に押し切られたものであ った。

 しかし市場開放は日本人の食生活を豊かにしてくれたし、

 あれがなければ今日の「和牛ブーム」はなかったことだろう。

 経済に関する交渉事の多くは、たとえその場では不満が残っても、

 「時計の針を戻してでも、あの時の交渉結果を変えたい」ということはそう そうあるものではない。

 少なくとも、日米関係の場合はそうであった。 』


う~む、なるほど‥‥。

「かんべえ」さんが指摘されているように、中国も長い目で見れば、

「あのとき米国の外圧を利用して、国内改革を進めておけばよかった」と後悔する日が来るのかもしれません。

ただ、中国の場合は、「相手の言いなりになると途端に自己の権力基盤が危うくなる、

という苦しい立場にある」という国内事情が、レポートを読んでよく理解できました。


いゃぁ、それにしても、「核心的な関心事」の一つが「国家の尊厳」というのは、

中華思想の国、中国らしい思考だと思いました。メンツというか、誇りが第一なのですね‥‥。

それはそうと、米中貿易戦争の結末は、これからどんな展開になるのでしょう‥?

私たちの生活にも影響しそうで、ちょっと‥、いや、とても心配です。