しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

「去り際」の大切さを学ぶ

今日の日経新聞に掲載された

『「独りの最期」を清算~相続財産管理人の選任2万人突破 遺言なき故人に敬意』

というタイトルの記事を読んで、いくつか考えることがありました。

その記事には、次のようなことが書かれていました。


『遺言がなく、法定相続人もいない故人の財産を清算する人々がいる。相続財産管理人。

 最高裁によると、選任数は2017年に2万人を突破し、

 少子高齢化や50歳時未婚率の上昇が続く社会で存在感を増している。

 残された遺品や財産はどのように処分されるのか。「独りの最期」に寄り添う清算の現場を取材した。

  ~ (中略) ~

 相続財産管理人は、債権者や自治体などの申し立てを受けた家庭裁判所から選任される。

 官報などを通じて相続人を探し債権者への返済や特別縁故者への分与を進め、

 残った財産を国庫に引き継ぐ仕事だ。受任実績などを基に弁護士や司法書士などが選ばれる。

  ~ (中略) ~

 男性弁護士が過去に担当した案件では、家主が去った家に物が散乱し、

 万年床が敷かれたままのことも珍しくないが、例外もある。

 都内で亡くなった60代男性は「『終活』が完璧だった」。

 自宅には数字が書かれた箱が整然と置かれ、「印鑑は何番」「通帳は何番」

 「死後に連絡を取ってほしい人」などと記されたメモが残っていた。

 男性は若い頃に東北地方から上京。仕事一筋で独身だった。

 墓の準備まで済ませていたが遺言状だけがなかった。

  ~ (中略) ~

 家族に見守られ、静かに人生を閉じる臨終のイメージは今、大きく揺らいでいる。

 清算の現場からは去り際の身支度の大切さが伝わってきた。』


う~む、なるほど‥‥。

まず、「臨終のイメージ」について、私が臨終に立ち会ったのは、

小学4年生の時に、実家で眠るように亡くなった曾祖母、このたった一度の体験だけです。

それ以降、急死した母をはじめ、身近な親族の臨終に立ち会えることはありませんでした。

「家族に見守られて静かに人生を閉じる」のは、今ではとても難しいことなのだと思います。


もう一つ、「去り際の身支度の大切さ」について、

私はエンディングノートを数年前に購入して、たくさんある記入事項を埋めることに挑戦しましたが、

いつの間にかそのノートも、本と同じように「積読状態」になっています。

今日の記事を読んで、もう一度真剣に「終活」に取り組む必要があることを痛感しました。

人生の「去り際」を汚さないためにも‥‥。