しんちゃんの老いじたく日記

昭和30年生まれ。愛媛県伊予郡松前町出身の元地方公務員です。

台風一過の思想

大型の台風10号は愛媛県を直撃したのに、風雨ともそれほどでもなかったことを不思議に感じていましたが、

今日の愛媛新聞に掲載された次のような記事を読んで、ようやく納得した次第です。

『気象台によると、今回の台風は愛媛を直撃するコースだったが、

 中心付近の気圧が予想よりも発達しなかったといい「暴風域が台風の東側に広がっていたことで、

 風雨が弱まる中心付近が通過した愛媛では、通過時に比較的荒れなかった」とした。』


う~む、なるほど‥‥。長く生きていると、こんな不思議な現象に遭遇することがあるのですね‥。

ところで今日は、孫娘と二人で、久しぶりに松前町立図書館を訪れましたが、

そこで読んだ読売新聞一面コラム「編集手帳」に、次のようなことが書かれていました。


『お盆休みの西日本を台風10号が縦断した。

 新幹線をはじめ、数々の交通機関の運休で難渋したした方は多かろう。

 ただ、案内板を前に途方に暮れる、そんな風景は減っただろうか。 ~ (中略) ~

 昔、詩人の長田弘さんが語った台風一過の思想、という言葉を思い出す。

 たたかうのではなく、なんとかしのげば、後には必ず朝が来る。

 日本には風にしなう生き方、考え方が根強くあるのではないか‥‥。

 過ぎるほど備えを重ねじっとやり過ごす。個々人の心構えが無事な朝を連れてくる。』


幾多の自然災害に遭遇し、その都度、試練を乗り越えてきた先人には、

「なんとかしのぐ」という「台風一過の思想」というものがあったのですね‥‥。

「やり過ごす」ための「備え」の大切さを、いつも心に留めておく必要がありそうです。