関東大学ラグビー対抗戦の伝統の一戦、早稲田対明治の試合は、7対36で早稲田が完敗しました。
今現在の実力の差が、そのまま点数となって表れたように思います。
「前へ」と果敢に突進を図る明治の攻撃は迫力があったし、防御も気迫あふれるプレーでした。
一方の早稲田は、後半、ほとんど明治に試合をさせてもらえませんでした。
大学選手権でのリベンジを期待しています。早稲田なら、きっとそれができると信じています。
さて、話は変わりますが、今日の愛媛新聞「Sunday entertaiment」に、女優の市川実日子さんが、
詩人・茨木のり子さんのことを、次のように書かれていました。
『20代前半のとき、「汲(く)む」』という茨木のり子さんの詩に出合った。
毎日仕事に追われていた私に、当時のマネジャーさんがファックスで送ってきてくれたように思う。
緊張して、自分の気持ちを言葉にできなくて、仕事帰りに落ち込んで。
そんな日々を過ごし、大人でも子どもでもない私の背中を、詩は優しくなでてくれた。
そして、背筋が伸びるような思いがし、勇気をもらえた。
それから20年近くがたった。何度、この詩を読んだことだろう。
読むたびに、初めて読んだ夜のことや、その時の部屋の空気も思い出す。
そして、何年たっても変わっていない自分の心を感じ、驚く。
驚きながらも、これでいいんだなとも思わせてくれる。
~ (中略) ~
「汲む」の中に、こんな一節がある。
「年老いても咲きたての薔薇 柔らかく 外に向かってひらかれるのこそ難しい。」
初めて読んだ時、「年老いても」という言葉は自分から遠くにあり、
心の中に深紅の薔薇を思い描いていた。
でも、いつからか、その薔薇は淡い桃色に変わって、香りまで漂うようになった。
きっとこの詩は、たくさんの人の応援歌であり、
読んだ人の心の中にそれぞれの薔薇が咲いていることだろう。
そしてそれは、生きていく上で、育て続けたい薔薇なのではないかと思う。』
いゃあ~、実にお見事な文章です。
「シン・ゴジラ」での、あのクールな演技からは、ほとんど想像できないほどです。(失礼)
ところで、市川さんが引用された「汲む」の中には、
「あらゆる仕事 すべてのいい仕事の核には 震える弱いアンテナが隠されている きっと‥‥」
という一節があります。
きっと市川さんも、「震える弱いアンテナ」をお持ちなのだと思います‥‥。